日本株は反落へ、商品市況安で大手商社や非鉄株が下落-銀行も軟調に

週明けの東京株式相場は反落する見通し。 原油価格など商品市況の下落から、三菱商事など大手商社や非鉄金属株が下落 しそう。国内景気の先行き不透明感から、三菱UFJフィナンシャル・グルー プなど金融株も軟調が予想される。

みずほ証券の北岡智哉ストラテジストは、「今週の相場は上下いずれにせ よ、方向感が出やすい」と予想。先週は米国の金融機関の空売り規制の解除、 ヘッジファンドの解約売りが需給面で懸念されていたとし、「需給懸念の高ま りで、お盆明け以降に自社株買いのアナウンスメントが膨らんだ1年前の状況 に似ている」と話している

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の15日清算値は1万 2960円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3030円)に比べて70円安だ った。

商品市況安、米国株もエネルギー関連は下げ

15日のニューヨーク原油先物相場は続落。ドルが上昇し、インフレヘッジ としての商品の魅力が薄れたため、売りが続いた。原油先物9月限は前日比

1.24ドル(1.1%)安の1バレル=113.77ドルで取引を終え、一時はバレル当 たり111.34ドルと、5月1日以来の安値を付けた。また、ニューヨーク金先 物相場も続落し、1オンス当たり800ドルを割り込んでいる。前週の金相場の 値下がり率は過去25年以上で最大。

一方、先週末の米国株市場は小幅上昇した。商品相場の下落で消費関連企 業の業績見通しが改善したことに加え、米金融保証会社(モノライン)大手の MBIAとアムバック・ファイナンシャル・グループの格付け据え置きがプラ スの材料となった。ただ、エネルギー関連株の下落は指数全体の上値を抑えた。 スイスの銀行最大手UBSは15日、景気減速懸念に加え、世界最大の銅消費 国である中国からの需要後退を背景として、銅相場が短期的にさらに10-15% 下落する可能性があると指摘した。

きょうの東京株式市場では、米国株の上昇という好材料より、商品市況下 落の背景にある新興国経済の不安感のほうが強く意識されそう。水戸証券の松 尾十作投資情報部長は、「原油は季節要因から今後も軟調傾向が変わらないだ ろう。中国の春先からの生産抑制の影響も見極めたい」としている。三菱商事 や三井物産、丸紅などの大手商社株、国際石油開発帝石ホールディングスなど の鉱業株、住友金属鉱山などの非鉄株、新日本製鉄をはじめとする鉄鋼株など には売りが優勢となる公算が大きい。

米主要株価3指数の15日終値は、S&P500種株価指数が前日比5.27ポ イント(0.4%)高の1298.20、ダウ工業株30種平均は同43.97ドル(0.4%) 高の11659.90ドル、ナスダック総合株価指数は同1.15ポイント安の2452.52。 ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は11対10。

日銀会合、銀行も軟調か

日本銀行の金融政策決定会合がきょう午後から2日間の予定で始まる。ブ ルームバーグ・ニュースの事前調査では、有力日銀ウオッチャー17人全員が現 状維持を予想した。事実上の景気後退入りで、利上げ予想時期は一段と遠のい ている。物価の上昇傾向から、利下げの可能性も低いとみられる。会合をきっ かけとして内需を取り巻く環境の厳しさが再確認される可能性があり、銀行株 を中心に内需関連株にも売りが出やすくなりそうだ。

輸出関連の一角が下支え、海運は上昇公算

半面、財務体質が良好な輸出関連株の一角を中心に、株主還元への期待が 相場の下値を支えることも考えられる。17日付の日本経済新聞朝刊は、日本企 業が海外で稼いだ利益を国内に還流するよう促すための税制改正案を経済産業 省が固めたと報じた。報道によれば、改正案は25%以上出資している海外子会 社から受け取った配当を非課税にすることなどが柱。株式保有期間は6カ月以 上が条件で、海外で展開している企業の大半が恩恵を受けるとみられていると いう。「これが実現すると、17兆円の資金が海外現地法人から国内に流れると 想定され、それらのかなりの部分が株主還元に向かうだろう」(みずほ証の北 岡氏)との見方が出ている。

このほか、商船三井などの海運株も上昇しそう。ばら積み船の運賃指標と なるバルチック取引所(ロンドン)のバルチック・ドライ指数は15日、1.9% 高と3日続伸しており、市況改善による業績期待が強まる公算が大きい。

Jフロントやベンチャが下落も

個別に材料が出ている銘柄では、主力の百貨店事業の低迷から7月の連結 売上高は前年同月比2.4%減少したJフロント リテイリング、継続企業の前提 (ゴーイング・コンサーン)について「重要な疑義」があると15日に発表し たベンチャー・リンク、業績予想を下方修正したアデランスホールディングス などが安くなりそう。

半面、15日終値に対して38%上回る価格での株式公開買い付け(TO B)をJR東海が発表した日本車両製造、日興シティグループ証券が投資判断 を引き上げたコマツは高くなる可能性がある。

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