債券は堅調か、米債続伸を受け買い先行-日銀決定会合の見極めも(2)

債券相場は堅調(利回りは低下)な展開 が予想される。前週末の米国債相場が続伸した地合いを引き継ぎ、朝方は買い が先行しそうだ。その後は、日本銀行が18、19日に開催する金融政策決定会 合を見極めたいとして取引が手控えられる見通し。

みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は、債券相場は引 き続き地合いが強いと指摘。「景気と物価のリスク・ウエートを五分五分とし ていた白川方明日銀総裁が、会見で、景気下振れリスクをより注視するニュア ンスが出てくれば市場で材料になる」と予想している。

東京先物市場の中心限月9月物は、前週末の通常取引終値137円69銭を 若干上回る水準で始まった後、日中は137円60銭から137円90銭程度のレン ジが予想されている。15日のロンドン市場で9月物は、東京終値と比べて7銭 安の137円62銭で引けた。

ブルームバーグ・ニュースの調査によると、有力日銀ウオッチャー17人全 員が金融政策の現状維持を予想している。事実上の景気後退入りで、利上げ予 想は一段と後退している。また政府は既に景気判断を下方修正しており、日銀 も情勢判断を「さらに減速」から「停滞」へ下方修正するとの見方が強まって いる。

三井住友銀行チーフストラテジストの宇野大介氏は、景気減速や後退、他 国の利下げニュアンス、米トリプル安懸念、などを背景に挙げ、今週の相場に ついて、「目先、円債は相応に安心して買い進められる」と指摘。一方、「早 めに閉じることを頭に入れてのオペレーションとなる」との見方も示した。

15日の先物相場は4営業日ぶり反落。高値警戒感から売りが先行し、先物 中心限月9月物は一時1円近く下落した。ただ、午後にかけて、買い戻しが入 り、相場は戻し基調となった。9月物は前日比18銭安の137円69銭で終了。 日中売買高は5兆4903億円と、6月3日以来の高水準となった。

新発10年債利回りは1.4%台半ば中心

現物債市場で新発10年物の295回債利回りは、前週末の終値1.455%を若 干下回る水準で始まり、日中ベースでは1.4%台半ばでの取引が見込まれる。

日本相互証券によると、15日の現物債市場で新発10年物の295回債利回 りは、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い1.445%で寄り付いた後、水準 を切り上げ、7日以来の1.5%台に乗せた。その後は、徐々に上げ幅を縮小し、 結局、1.5bp高い1.455%で引けた。

一方、10年物国債の295回債利回りは、東京時間の前週末午後3時時点で、 大和証券SMBC、日興シティグループ証券、みずほ証券、三菱UFJ証券各 社の平均値であるブルームバーグ公社債基準価格(BBYF)によると

1.455%だった。

米国市場では株・債券ともに上昇

前週末15日の米国債相場は続伸。利回りは1カ月ぶりの水準に低下した。 商品相場の下落を受け、年内の利上げ観測が後退し、買いが優勢になった。

BGキャンター・マーケット・データによると、2年債利回りは5bp低下 の2.39%。一時は2.31%と、7月15日以来の低水準を付けた。週間ベースで は11bp低下。10年債利回りは前日比5bp低下の3.84%。一時は3.82%と、 7月16日以来の低水準。週間では9bp低下した。

一方、米株式相場は上昇。S&P500種は週間ベースで3週続伸し、終値 は前日比5.27ポイント上げて1298.20。ダウ工業株30種平均は同43.97ドル 高の11659.90ドルで終了した。