米メリル:損失計上で、英法人税支払い回避も-期間60年とFT報道

米証券メリルリンチは米サブプライム(信 用力の低い個人向け)住宅ローンや債務担保証券(CDO)関連で、英子会社を 通じ290億ドル(約3兆1900億円)の損失を計上した。このため、英国では 向こう何年にもわたって、法人税の支払いを回避できそうだ。

メリルが5日に米証券取引委員会(SEC)に提出した届け出によると、ほ とんどの損失は今年計上されたもので、これには額面306億ドルのCDO売却 で被った50億ドルが含まれる。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT、オンライン版)は14日、現行の英 法人税率(28%)の下、メリルは同損失で将来の利益を相殺でき、英国で支払 う税額が最大80億ドル減少する公算があると報じた。この問題を最初に伝えた 同紙によれば、メリルの英子会社は60年にわたって税金を支払う必要が生じな い可能性があるという。

サブプライム危機を受けて世界の主要金融機関が2007年初め以降計上し た評価損・貸倒損失は5000億ドル超に達しており、米ニューヨーク市のブルー ムバーグ市長は今週、同市やニューヨーク州が向こう数年、一部金融機関からの 納税をほとんど見込めないとの認識を示している。

ブルームバーグ市長は11日、マンハッタンでの記者会見で「金融機関のこ れまでの損失規模を勘案すると、再び納税し始めるまでに何年もかかるだろう」 とし、「金融各社は損失の繰り越し」により将来の利益を相殺できると語った。

メリルのニューヨーク在勤広報担当、ジェシカ・オッペンハイム氏と香港の 広報担当者ロブ・スチュワート氏はともにコメントを控えた。

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