ECB「来年3月までに利下げ」、日本勢の65.5%-バークレイズ調査

バークレイズ・キャピタル証券によると、 外国債券に投資する国内投資家は、欧州中央銀行(ECB)が現在4.25%の政 策金利を2009年3月までに引き下げると予想している。欧州債については、ユ ーロ安で割安感が強まったこともあり、米国債より「魅力的」との見方を維持し ている。

同社は今週、外債投資家に対し、ECBの「次の一手」を聞いた。13日ま でに得た回答によると、投資家の46%が利下げを予想。37.9%は「現時点では 不透明」と答えた。利上げ観測は16.1%にとどまった。利下げ時期については、 来年1-3月との回答が43.7%と最も多く、年内が21.8%、来年4-6月が

18.4%。来年末まで利下げはないとの見方は6.9%だった。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が14日発表したユーロ圏の08 年4-6月期の実質GDP(域内総生産)速報値は前期比0.2%減。ユーロ導入 後で初のマイナス成長となった。同時に発表された7月のユーロ圏消費者物価指 数(改定値)は前年同月比4%上昇。先月31日発表の速報値4.1%上昇から下 方修正され、約16年ぶりの高い伸びとなった前月から変わらずとなった。

飯田美奈子外債ストラテジストは14日のインタビューで、今回の調査時点 で「ユーロ圏のマイナス成長は市場のコンセンサスになっていた」と指摘。EC Bの利上げを予想した投資家の一部も、「インフレ抑制を果たした後は利下げに 転じると見ている」と話した。

なお欧州債が人気

米欧国債のどちらが「魅力的」か、との設問では「欧州債」との回答が「米 国債」を34.5ポイント上回った。前週(42.1ポイント)からは縮小したが、な お欧州債が投資家の関心を集めている。

欧州債の指標とされるドイツ国債10年物利回りは7月下旬から低下(価格 は上昇)。同年限の米国債を上回る利回り格差も0.28ポイント前後と、7月初 めの0.896ポイントから縮小傾向にある。ただ、昨年11月下旬から欧州債の利 回りが米国債を上回っている中では「格差はまだ大きい」(飯田氏)。

飯田氏は、外国為替相場のユーロ安・ドル高も欧州債人気の一因と指摘した。 円・ユーロ相場は13日に一時1ユーロ=161円40銭と、約3カ月ぶりの円高・ ユーロ安を記録。円・ドル相場は11日に1ドル=110円40銭と、1月初め以来 の円安・ドル高水準をつけた。ユーロ建て債の割安感が強まる一方、将来の為替 差損懸念を和らげるドルの反転上昇が「長期間続くのか、投資家は確信を持てて いない」と、飯田氏は語った。

実際、米利上げ観測は後退している。米金利先物市場では、米連邦準備制度 理事会(FRB)が現在2%の政策金利を年内は変更しないとの見方が64%前 後、織り込まれている。利上げ予想は36%前後。1カ月前は、利上げ予想が7 割に迫っていた。

米財務省によると、07年5月末時点の米国債保有額は、日本勢が5787億ド ルで世界最大。2位は中国で5065億ドル、3位の英国は2725億ドルだ。

バークレイズ・キャピタル証券は2005年5月から毎週、米10年債利回りと 円相場、米欧国債のどちらが魅力的かの3点に関し、日本国内の主な外債投資家 を対象にアンケートを実施している。

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