ECB:インフレ上振れリスクと断固闘う、景気は減速の見込み-月報

欧州中央銀行(ECB)は14日発表した8 月の月報で、ユーロ圏の景気見通しが悪化するなかでもインフレとの闘いを最 優先とする姿勢をあらためて示した。

月報では「2008年半ばの成長率は同年1-3月(第1四半期)に比べ大幅 に低下するだろう」としながらも、「このような環境においてもECBの使命に 沿い、政策委員会は中期的な物価安定がECBの主目的であることを強調する とともに、インフレ期待の抑制を強く決意している」と表明した。

ECBは7月、政策金利を7年ぶり高水準となる4.25%に引き上げた。労 働組合が賃上げ要求を強め企業がコスト上昇を製品価格に転嫁する悪循環を阻 止したい考えだ。一方、ユーロ圏経済の4-6月(第2四半期)はマイナス成 長の可能性が高い。域内最大のドイツの国内総生産(GDP)は同四半期、

0.5%の減少だった。フランスは0.3%のマイナス成長。ユーロ圏の第2四半期 GDPは現地時間午前11時に発表される。

月報の内容は7日のトリシェECB総裁の発言を踏襲し、「現在の金融政策 姿勢は物価安定というECBの目標の達成に貢献するだろう」とし、一方でイ ンフレ率はECBが目安とする2%弱の水準を「上回った状態が長引く公算が 高い」としている。

またECBによると、四半期景気予測調査で、向こう2年及び長期のイン フレ予想は上方修正された。今年のインフレ率は3.6%、09年は2.6%となる と予想される。5月時点の予想はそれぞれ3%と2.2%だった。10年のインフ レ率は2.1%と予想されている。長期の予想も2%と従来の1.9%から引き上げ られた。

09年の成長率予想は1.3%と、従来の1.6%から下方修正された。10年は

1.8%成長の見込み。