邦チタ株が3年超ぶり安値、輸入チタン利用で費用増-減益予想強まる

金属チタン製錬大手、東邦チタニウムの株 価が3営業日続落。一時は前日比34円(2.1%)安の1612円まで値を下げ、2005 年5月18日以来、約3年3カ月ぶりの安値を付けた。2年後にフル稼働する予 定の新生産設備の先行費用が収益の重石となっているなか、輸入スポンジチタ ンの使用でコストも上昇。2009年3月期の営業減益は避けられないとの見方が 広がり、売りが優勢となった。

ブルームバーグによると、邦チタ株をカバーするアナリストは3人。これ までうち2人が今期(09年3月期)営業利益を減益と試算していたが、唯一増 益と見込んでいた三菱UFJ証券の溝上泰吏シニアアナリストも14日付の投資 家向けリポートで、150億円(前期比9%増)から114億円(同17%減)に修 正した。「為替の前提を見直したことと、輸入スポンジチタン使用によるコス トアップを加味した」(同氏)という。同証券では今回の収益予想の改定に伴 い、目標株価も7800円から2500円に変更した。

会社側の今期営業益予想は前期比24%減の105億円。アナリストの試算値 は、コスモ証券が123億円、HSBC証券が120億円、三菱U証が114億円で、 カバーする3人全員が利益の上振れが可能とはみている。

第1四半期は29%の営業減益

邦チタが13日の取引終了後に公表した4-6月期(第1四半期)決算によ ると、営業利益は前年同期比29%減の26億円だった。鉄鋼添加材用スポンジチ タンの販売価格低下に加え、生産能力増強を図った設備投資負担などが響いた が、「スポンジチタンの販売数量や販売価格は年間契約のためおおむね会社計 画並み」(溝上氏)だったようだ。

溝上氏は「09年12月から生産能力増強分が収益に寄与する。11年3月期 以降は再び数量増と価格上昇のダブルメリットを享受しよう」と指摘していた。