日本株:商社や鉄鋼、海運に買い、不動産株下げ目立つ-指数もみ合い

午前の東京株式相場は、日経平均株価が 前日終値(1万3023円)を挟んでもみ合い。海外原油相場が4日ぶりに大幅 反発したことから、三菱商事などの大手商社株に買いが優勢。直近で下げの目 立ったJFEホールディングスなどの鉄鋼、コマツなどの機械株も高く、ばら 積み船運賃市況の24日ぶり反発を好感し、商船三井など海運株も上げている。

半面、信用不安の高まりから東証1部の値下がり上位には、不動産株が並 ぶ。米金融不安も収まらず、トヨタ自動車などの輸出関連株の一角も軟調。東 証1部の騰落状況は、値下がり銘柄数895、値上がり670。

ユナイテッド投信投資顧問の高塚孝一シニアファンドマネージャーは、 「4-6月期の国内の企業業績は15%程度の減益となる見通しで、企業業績 は良くはない。しかし、株価にはすでに織り込まれており、下値を気にする必 要はない。下値固めの状況を継続していくだろう」と見ていた。

午前10時32分現在の日経平均株価は前日比29円20銭(0.2%)安の1 万2993円85銭。TOPIXは同3.66ポイント(0.3%)安の1242.82。東証 1部の売買高は概算で7億4529万株。東証業種別33指数は20業種が下落、 13業種が上昇している。

1万3000円割れで買い

午前の日経平均は、前日の米株式市場の下落を受けて売り先行で始まった 後、下げ幅を縮小して、一時上昇転換する場面があった。市場では、「米金融 株に対する空売り規制解除の影響は前日にすでに織り込んでいた」(ユナイテ ッドの高塚氏)との見方がもっぱら。むしろ、心理的な節目である1万3000 円台を割り込んだことで下値を拾う買いが入った。

ブルームバーク・データによると、直近高値を付けた7月24日から前日 までの業種別の下落率ランキング上位は、銀行(16.7%安)、鉄鋼(15.6%)、 保険(14.2%)、機械(14%)、海運(13.4%)、卸売(13.1%)となってい る。きょうはこれらの業種のうち、金融株以外が上昇。東証業種別の上昇率上 位には、海運、鉄鋼、卸売指数が入っており、相場のけん引役となっている。

アバコーポが民事再生法

指数は上昇したとはいえ、上値は重く、積極的に買い上がる向きは少ない。 サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題をきっかけにした世界景気 の後退懸念があるためだ。こうした中、日本株の上値を抑えているのが不動産 株。アーバンコーポレイションは13日、東京地裁に民事再生法の適用を申請 し、同日受理されたと発表。負債総額は2558億円と今年最大。米サブプライ ムローン問題に端を発した金融機関の不動産融資の厳格化と不動産市況の悪化 で、資金調達が困難になっていたという。

信用不安が広がっており、東証1部の下落率上位にはジョイントコーポレ ーション、タカラレーベン、東栄住宅、創建ホームズ、シーズクリエイト、日 本綜合地所、明和地所など不動産株、五洋建設、熊谷組など低位建設株が並ん でいる。アバコーポ向け債権に絡み、利益計画を減額した広島銀行は続落。ア バコーポ向け債権の取り立て不能の恐れがあるとした関西アーバン銀行も大幅 安なっている。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「信用不安が拡大するのか注意 したい。当局の政策転換につながる可能性もありそうだ」と話している