6月第3次産業活動指数は2カ月連続低下-卸売・小売業など不振(3)

卸売・小売業や金融・保険業といったサービ ス産業の動向を示す第3次産業活動指数は、6月に前月比で2カ月連続して低下 した。卸売・小売業や運輸業、情報通信業などが落ち込み、全体の指数を押し下 げた。

経済産業省が14日発表した6月の第3次産業活動指数は、2000年を100とし た指数が109.5(季節調整値)と前月比0.8%低下した。ブルームバーグ・ニュー スが民間エコノミスト33人を対象に実施した事前調査では、予想中央値は前月比

0.3%低下だった。2カ月連続の低下は2006年12月以来。

一方、同時に発表された4-6月期の指数は前期比1.0%の上昇と、3四半期 ぶりのプラスとなった。ただ、同省の経済解析室の志村勝也室長は発表後の記者 説明で、「1-3月期に季節調整の影響で下振れしたため、4-6月期は少し大き なプラスにみえる」と指摘し、指数の水準としては昨年から変わっていないとの 見方を示した。

第3次産業活動指数は国内の家計および企業のサービス需要を示す指標。こ こ数年は緩やかな上昇基調にあったが、足元ではガソリンや食料品など生活必需 品の価格上昇で個人消費が弱含む中、家計関連の業種が低迷している。4-6月 期実質GDP(国内総生産)では、個人消費は前期比0.5%減と7四半期ぶりのマ イナスとなった。

バークレイズ・キャピタル証券の森田京平チーフエコノミストは発表後、「想 定以上に6月の第3次産業の活況度は弱かったと判断できる」と述べた。また、 4-6月期は個人支出関連と非製造業関連の弱さが浮き彫りになったと指摘した 上で、「個人支出関連の弱さについては、昨日発表された4-6月期の実質GDP において個人のサービス消費が前年比0.2%増と約7年ぶりの低い伸びとなったこ ととの整合性を見出せる」との見方を示した。

6月は11業種中、6業種が低下し、5業種が上昇した。指数の最大の押し下 げ要因となったのは卸売・小売業の低下。石油製品価格の上昇による販売減など で、建築材料、鉱物・金属材料等卸売業が落ち込んだほか、魚介類や野菜の輸入 減や、天候不順によるビール販売減などで、飲食料品小売業も振るわなかった。

また、次に低下に寄与したのは運輸業。航空旅客運送業の輸送人数が、国際 線は中国向けが減少したほか、国内線もローカル線を中心に減少したことが響い た。

第3次産業活動指数は、情報通信業、不動産業、運輸業などを含む11業種で 構成されている。単月では振れが大きいことから、経済産業省は「産業活動分 析」に四半期ベースで基調判断を発表している。1-3月期の産業活動分析では、 同指数について「最近では、特に2007年後半以降やや横ばい傾向で推移してい る」との判断を示していた。