日本株は小幅続落へ、米消費懸念で輸出安い-信用不安で不動産も売り

東京株式相場は小幅続落する見通し。米国 個人消費の減退懸念や金融不安が根強く、外需依存度の高いトヨタ自動車やキヤ ノンなどの輸出関連株が安くなりそう。また、不動産会社アーバンコーポレイシ ョンの民事再生法の適用申請を受け、信用不安から新興不動産株にも売りが広が る可能性がある。半面、海外原油相場が4日ぶりに大幅反発していることから、 国際石油開発帝石ホールディングスなどの石油関連株には買いが入りそうだ。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「金融株の空売り規制解除に伴う 米株の大幅安を想定して前日の日本株は売られたが、米株は大きく下げなかった。 このため、きょうの下げ幅は限定的になるだろう」との見方を示した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の13日清算値は1万2985 円で、大阪証券取引所の終値(1万3040円)に比べて55円安となった。前日の 日経平均は280円55銭(2.1%)安の1万3023円5銭で終了。

7月の小売売上高は5カ月ぶり減少

米商務省が13日に発表した7月の小売売上高(速報、季節調整済み)は、 前月比0.1%減と5カ月ぶりに減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミスト予想中央値と一致した。ドレスナー・クラインオート(ニューヨー ク)のエコノミスト、ダナ・サポータ氏は「戻し減税の効果が薄れつつあり、雇 用市場が軟化していることを考えると、個人消費は年内減速が続くだろう」と話 している。

前日の米株式市場では、小売株中心に売りが先行。S&P500種の小売株指 数は直近1カ月で最大の下落となった。金融不安もくすぶり、銀行大手のバン ク・オブ・アメリカ(BOA)中心に銀行株の下げも目立った。主要株価指数の 終値は、S&P500種株価指数が前日比3.76ポイント(0.3%)安の1285.83。 ダウ工業株30種平均は同109.51ドル(0.9%)安の11532.96ドル。ナスダック 総合株価指数は同1.99ポイント安の2428.62。

米サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン問題に端を発した信用不安 は長引くとの見方が出たことも銀行株の下げにつながった。米証券大手メリルリ ンチの主任投資ストラテジスト、リチャード・バーンスタイン氏は顧客向けリポ ートで、信用危機は「広範で深刻、かつ世界的なもので、終了には程遠い」との 見方を示した。信用危機が表面化して以来、金融機関が計上した評価損や信用市 場の損失は5000億ドル(約54兆3230億円)を超えている。

アバコーポが民事再生法

外部環境の霧が晴れない中、不動産株の動向にも注目が集まりそうだ。株価 の下落が続いていたアーバンコーポレイションは13日、東京地裁に民事再生法 の適用を申請し、同日受理されたと発表した。負債総額は2558億円。米サブプ ライムローン問題に端を発した金融機関の不動産融資の厳格化と不動産市況の悪 化で、資金調達が困難になっていた。東証は9月14日付で同社株を上場廃止に すると発表した。

いちよし投資顧問の秋野氏は、「信用不安が拡大するのか注意したい。当局 の政策転換につながる可能性もありそうだ」と指摘する。

原油相場は4日ぶり大幅反発

半面、国際石油開発帝石ホールディングスなどの石油関連株には買いが入り そうだ。前日のニューヨーク原油先物相場は4日ぶりに大幅反発。ニューヨーク 商業取引所(NYMEX)の原油先物9月限は前日比2.99ドル(2.7%)高の1 バレル=116ドルで終えた。

愛眼が軟調か、井関農は上昇公算

個別では、新規出店や既存店リニューアルなどを行ったが十分な効果が得ら れず、第1四半期(4-6月)の単体営業損益が赤字に転落した愛眼や、国内売 上状況や世界経済悪化などを踏まえ、今期(09年3月期)業績予想を下方修正 した三城が軟調に推移しそうだ。

半面、国内で農機売り上げに回復が見られた上、海外も堅調だったことから、 9月中間期の連結営業利益予想を収支ゼロから5億円に上方修正した井関農機や、 14日付の日刊工業新聞で欧州と米国で産業機械向け大型軸受けを増産すると報 じられたNTNは上昇公算。