7月の株式投信:資金流入額は7カ月ぶり高水準、外債ファンドけん引

投資信託協会が13日発表した7月の投信 概況によると、7月末の株式投信の純資産総額は6月末より3627億円増えて 60兆9539億円となった。リスクを抑え、安定した分配金が見込まれる先進国 の債券や、新興国など比較的高金利の国を投資対象とする外債ファンドの販売 が好調だった。

設定額から解約・償還額を引いた株式投信の資金純流入額は6014億円と、 07年12月の7383億円以来の高水準。「外債ファンドを中心としたバランス型 投信への資金流入が目立った」(投資信託協会・小西克広事務局長)。

追加型株式投信の資金動向を商品分類別に見ると、国内株式型は306億円、 国際株式型は1168億円の資金純流出となり、ファンドオブファンズも350億円 の純流出に転じた。対照的に、毎月決算型を中心にバランス型は販売額を伸ば し、純流入額が5085億円と過去最高を記録した。

国内最大の投資信託「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」 を運用する国際投信投資顧問の山内一三副社長は、昨年夏に表面化した米サブ プライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題による金融市場の混乱で 「顧客は購入した商品の価格が予想外に下落し、投資目的や対象を再考してい る。そのための情報収集を熱心に行っており、当社が開く現状説明会には予想 以上に多くの方が集まる」と説明、「投信から預金へとお金は戻らない」との 認識を示している。バランス型に属する同ファンドの純資産総額は、8月8日 に過去最高の5兆7685億円を記録、6月末からは1367億円増えた。

東証株価指数(TOPIX)が1.3%下落して日本株投信の運用成績を押 し下げたが、米ダウ工業株30種平均や中国上海総合指数が小幅高となるなど世 界の株式市場は比較的落ち着いていた。為替もやや円安に振れて外貨建て資産 の評価額を押し上げた結果、株式投信の運用減は2386億円と、6月の2兆 3016億円から大幅に縮小した。

新興国ファンドに資金集まる

新規ファンドでは、野村証券を販売会社とし、ユービーエス・グローバ ル・アセット・マネジメントが設定した「UBSブラジル・レアル債券投信」 が大型化。毎月分配型、年2回決算型合わせた月末時点の純資産総額は2684億 円に膨らんだ。8月12日時点ではさらに増え、3364億円になった。同じくU BSアセットが組成した「UBSブラジル・インデックス・ファンド」も146 億円と多くの資金を集めた。

ガソリンや食料品など身近な製品価格の高騰によってインフレが意識され る中、インフレリスクのヘッジを目的とする「日興インフレ戦略ファンド」も、 毎月分配型と資産成長型合わせて月末の純資産総額は387億円になっている。

公社債投信は大幅減-MRFから流出

公社債投信の月末の純資産総額は前月末比2781億円減の9兆3930億円と、 減少額が前月の290億円から膨らんだ。短期的な資金の滞留先として活用され る「MRF(マネー・リザーブ・ファンド)が3036億円減少したことが主因」 (小西氏)。MMF(マネー・マネジメント・ファンド)は262億円増の2兆 8078億円。この結果、公募投信全体の純資産総額は同1108億円増の73兆1548 億円と、2カ月ぶりに増加に転じた。

窓販も増加

銀行など金融機関で販売されるいわゆる銀行窓販の残高(公募投信)は、 前月末比1982億円増の31兆6757億円と、2カ月ぶりに増えた。公募投信全体 に占めるシェアは0.2ポイント上昇して43.3%になった。うち株式投信は1922 億円増の31兆63億円で、シェアは前月と同じ50.9%だった。

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