債券もみ合い、米債高で買い先行も伸び悩み-GDPの影響限定的(2

午前の債券相場はもみ合い。前日の米国債 高を引き継いで堅調に始まったものの、取引が進むにつれて下振れが目立つ展開 となった。取引開始前に発表のあった4-6月期の実質国内総生産(GDP)は、 ほぼ市場予想通りの数字となり、市場の反応は限定的だった。

リーマン・ブラザーズ証券チーフJGBストラテジストの山下周氏は、「G DPは予想通り。景気後退の可能性が高いことを再確認した。日銀の利上げが見 込めないので、短いゾーンはしっかり。5年債も一時1%割れまで来ている。一 方、長いゾーンは利益確定売りが出ている。8-9月にかけて決算対策売りが出 やすい時期」と述べた。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比8銭高の137円79銭で寄り付き、 直後に15銭高の137円86銭まで上昇した。しかしその後は徐々に値を消し、12 銭安の137円59銭まで下げた。結局、前日比変わらずの137円71銭で引けた。 9月物の午前売買高は1兆3828億円。

大和証券SMBCチーフマーケットエコノミストの岩下真理氏は、「前日に 買われたことへの反動の売りが出た。景況感は良くないが、現在の水準で買い進 むには、利下げを織り込めるような材料に欠ける」と話す。

日経平均株価は大幅続落。一時300円超の大幅安となり、1万3000円の大 台を割り込む場面もあった。前日比297円2銭安の1万3006円58銭で引けた。

10年債は1.465%、5年債は一時1%割れ

現物債市場で新発10年物の295回債は、前日比1ベーシスポイント(bp) 高い1.465%で取引を開始した。午前の終値も同水準の1.465%だった。

新発5年債利回りは前日比1bp低い0.995%と1%の大台を割り込んで寄り 付いた。1%割れは4月24日以来、約3カ月半ぶり。その後は若干水準を切り 上げ1.005%に上昇。結局、0.5bp低い1.0%で引けた。

4-6月GDP、ほぼ市場予想通り

内閣府が発表した4-6月期の実質GDPは前期比0.6%減、前期比年率

2.4%減と1年ぶりにマイナス成長となった。ブルームバーグ・ニュース予測調 査では、前期比0.6%減、年率2.3%減が見込まれていた。個人消費が前期比

0.5%減、民間設備投資が同0.2%減、住宅投資が同3.4%減だった。外需寄与度 はゼロ%だった。

JPモルガン証券チーフエコノミストの菅野雅明氏は、日銀の金融政策への 影響について、「今回のGDPは悪かったとはいえ、おおむね予想通り。来年1 -3月期まで利上げの可能性がほぼゼロに等しい状況に変わりはない」と指摘。

その上で、「年内にリスクシナリオが顕在化する状況で、市場から利下げ要 求が強まる可能性もある。原油価格下落が一段と大きくなり、インフレ圧力が消 えることがはっきりすれば、日銀が早期利下げという選択肢を決断する可能性も ゼロではない」としながらも、「メインシナリオでは、日銀は来年まで動かない とみている」と語った。

市場では、「景気後退入りを確認するような内容だった。債券市場にとって は、改めて金利低下・安定の方向を確認できる内容だった」(トヨタアセットマ ネジメント投資戦略部シニアストラテジストの浜崎優氏)との声も聞かれた。

7-9月期見通し関しては、「前期比ゼロ成長を予想」(カリヨン証券チー フエコノミストの加藤進氏)、「けん引役不在の中、低成長は不可避とみられ、 4-6月期に続きマイナス成長となる可能性もある」(ニッセイ基礎研究所主任 研究員の斎藤太郎氏)とみられているようだ。

--共同取材 東京 宋泰允、吉川淳子 Editor: Hidekiyo Sakihama

Tetsuzo Ushiroyama

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 池田祐美 Yumi Ikeda +81-3-3201-2490 yikeda4@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

Sandy Hendry +852-2977-6608 shendry@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE