東急株が下落、交通事業が急ブレーキ-路線延長で費用増え四半期減益

東京急行電鉄の株価が一時、前日比30円 (5.3%)安の533円まで下落。主力の交通事業で目黒線の延伸によって駅舎な どの施設建設に関する費用がかさんだうえ、不動産事業も低迷し、第1四半期 (2008年4-6月)の利益が大きく落ち込んだ。このため、09年3月通期業績 の上ぶれ幅が期待より小さくなるとの見方が広がった。

大和総研の一柳創アナリストは13日付の投資家向けのメモで、第1四半期 決算に関し「概ね想定線で進ちょくした」としながらも、通期については「旅 客需要の伸長が期初予想をやや下回っていることや、バス事業における燃油費 負担、百貨店の苦戦や車両製造業でのたな卸評価損についてやや慎重にみる必 要がある」と指摘した。

第1四半期の連結純利益は前年同期比73%減の34億9700万円。交通事業 では、目黒線延伸による固定資産除却費や、前期に竣工した大井町線改良工事 と新車両導入で減価償却費が増えた。同事業の営業利益は前年同期比48%減と 落ち込んだ。

このほか、不動産事業で戸建住宅販売が減少したうえ、リテール事業では 東急百貨店の一部店舗の閉店、ホテル事業で店舗の改装費用がかさんだことも 響いた。東急車両製造のトレーラーのリコール対応費用を特別損失に計上した ほか、たな卸資産評価損も発生し、利益を押し下げた。

同社・財務戦略室主計部の連結IR担当課の石寺俊課長補佐は「第1四半 期の業績はほぼ予定通りに進んでいる」ことから、09年3月期の業績予想は据 え置いたと話した。連結純利益予想は前期比15%減の390億円を見込む。ブル ームバーグに登録された証券系アナリスト5人の収益予想では、純利益の平均 は423億円と、会社計画を上回る。