電通株が急落、米サブプライム直撃で証券会社の広告減-業績予想下げ

総合広告サービスを提供する電通の株価が 前日比1万3500円(6.1%)安の20万7000円と急反落。米サブプライム(信用 力の低い個人向け)住宅ローン問題による金融不安で厳しい収益を強いられて いる証券会社からの広告出稿が減少しており、2009年3月期の業績予想を下方 修正した。下半期予想は据え置いたため、景況感の悪化が続けば広告の回復が 遅れる可能性があり、業績不透明感が強まっている。

同社が12日発表した第1四半期(08年4-6月)決算によると、本業の利 益を示す連結営業利益は前年同期比38%減の46億7100万円に落ち込んだ。売 上高の95%を占める広告業が低迷したことが要因。業種別の売上高(単体ベー ス)をみると、証券会社などの金融、保険が前年同期比15%減と大幅に減少。 飲料・嗜好(しこう)品、化粧品・トイレタリー、自動車・関連品も低迷した。 業務別ではテレビ、新聞、雑誌、ラジオがいずれも前年同期実績を割り込んだ。

第1四半期の業績不振を踏まえ、同社は09年3月期の業績予想を下方修正。 連結営業利益は前回予想を3.6%減額して前期比0.3%増の563億円にした。第 2四半期(7-9月)は北京五輪などの大型イベントがあるものの、景気の先 行きは厳しいとみている。営業利益の修正額は中間期予想の減額幅と同じ21億 円。「景況感の悪化を現時点で読みきれるだけ、反映させた」(同社の小林光 二広報室長)という。

UBS証券は8月12日付で連結営業利益予想を584億円から563億円に下 方修正し、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。担当の岩佐慎介ア ナリストは投資家向けのメモで、海外強化、インタラクティブ拡大、マスメデ ィアでのシェアアップという3つの戦略への評価は変わらないものの、景気悪 化でこれらが業績に反映されるには時間がかかると判断した。

岩佐氏は「次期投資タイミングは、上記3点を再確認できる08年末から09 年春以降」と指摘。業績予想の変更や広告需要の不透明感を反映し、目標株価 はこれまでの32万円から24万円に引き下げた。

アサツー株も急落

また同じ広告代理店大手のアサツーディ・ケイも12日に08年12月期の連 結業績予想を下方修正し、株価が急落している。外食各種サービス、金融・保 険、自動車・関連品などの広告が落ち込んでおり、営業利益は39%引き下げて 前期比34%減の47億円と一転して減益予想にした。1株当たり配当も35円と、 前期実績の42円から減配する。従来は46円と増配計画だった。株価は260円 (8.8%)安の2700円まで下げた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE