NY外為:ドルが対ユーロで反落、ドル上昇は速過ぎとの見方(2)

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが 対ユーロで6日ぶり反落。最近のドル上昇は速過ぎて持続できないとの観測が 広がった。

円は対オーストラリア・ドルと対英ポンドで上昇。米銀JPモルガン・チ ェースの住宅ローン関連資産に絡む評価損が今四半期これまでに15億ドルに 達したことを受け、投資家は低金利通貨の円で資金を調達し、高金利通貨で運 用するキャリー取引を解消したのが背景だ。

RBCキャピタル・マーケッツのシニア通貨ストラテジスト、デービッ ド・ワット氏は「ドルはとても駆け足で、かなりの水準まで上昇した。このた めドルには目先、下げ余地があるものの、われわれは既にドル弱気相場の最終 局面を通過した」と語った。

ニューヨーク時間午後4時5分現在、ドルは対ユーロで1.4921ドル。一 時は2月26日以来高値の1ユーロ=1.4816ドルをつける場面もあった。前日 は同1.4909ドル。ドルは対円で0.7%下落して109円35銭(前日は110円6 銭)。ドルは前日一時、7カ月ぶり高値の110円40銭まで上昇した。ユーロ はこの日、対円で0.6%下げて163円15銭。一時は6月5日以来安値の1ユー ロ=163円4銭まで売り込まれた。

ユーロ下落

ユーロは7月15日に記録した対ドルでの最高値(1ユーロ=1.6038ド ル)から7%下落している。対ドルでのユーロの相対力指数(RSI、期間14 日)は22.46。同指数で30を下回ると相場の反転が近いことを示唆する。

ロシア・ルーブルは対ドルで最大1.2%上昇し、1ドル=24.1447ルーブ ル。2001年1月4日以来で最大の値上がりだった。ロシアのメドベージェフ大 統領は同国軍にグルジアへの攻撃停止を命令した。ルーブルは対ユーロでは最 大1.4%高と、05年以来で最大の上昇率だった。

英ポンドは対ユーロで0.8%安の1ユーロ=78.65ペンス。同国の住宅価 格が7月に下落したことを示す統計が発表され、英国経済の減速が示された。

カナダ・ドルは対ドルで反発。6月の貿易黒字拡大が好感された。カナ ダ・ドルは米ドルに対し、最大0.7%上げて1米ドル=1.0615カナダ・ドル。 一時は07年8月17日以来安値の1米ドル=1.0728カナダ・ドルに下げる場面 もあった。

キャリー取引で円上昇

円は対豪ドルで最大1.8%上げて4カ月ぶり高値の1豪ドル=95円57銭。 英ポンドに対しては1ポンド=207円58銭と、1.3%上昇した。キャリー取引 の解消が円上昇につながった。日本の政策金利は0.5%に設定されているのに 対し、オーストラリアは同7.25%、英国は同5%となっている。

JPモルガンは前日遅く、当局への届け出でトレーディング状況は7月以 降、「著しく悪化した」と記述した。

3カ月物EURIBOR(欧州銀行間貸出金利)先物6月限はこの日、

0.05ポイント低下し4.48%だった。欧州中央銀行(ECB)が来年第2四半 期までに政策金利を現在の4.25%から引き下げると、投資家が見込んでいるこ とが示唆された。