日本株は反落、鉄鋼や化学、非鉄株などに売り-お盆休暇で売買は閑散

午前の東京株式相場は反落。6月の普通鋼 鋼材受注量の伸びが急速に鈍化したと伝わり、新日本製鉄やJFEホールディン グスなど鉄鋼株に売りが先行した。原油安を背景に前日に上昇が目立った旭化成 など化学株は反落し、海外商品相場の下落傾向を受けて住友金属鉱山などの非鉄 金属の下げも目立った。日興シティグループ証券が投資判断を引き下げた味の素 を中心に食品株も安い。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「米住宅市場や金融問題など不透 明要因が山積しており、お盆休み期間中に買いたいと思う投資家はいない。わざ わざやりたいと考えているのは、売りたい人だけだ」と指摘した。

午前の日経平均株価終値は前日比95円4銭(0.7%)安の1万3335円87銭。 TOPIXは同2.34ポイント(0.2%)安の1277.66。東証1部の売買高は概算 で9億6372万株、東証1部の騰落状況は値上がり銘柄数456、値下がり1111。 東証業種別33指数は21業種が下落、12業種が上昇。

GDPは2けたマイナス予想

午前の日経平均は小幅反落して始まった後、一時は100円以上の下げとなっ た。前日までの2営業日で300円以上の大幅上昇となっていたため、あすの日本 の4-6月期GDP(国内総生産)発表を控え、薄商いの中、先物主導で下落し た。東証1部の売買代金は9481億円と2日連続で2兆円を割り込むペースだ。

ブルームバーグ・ニュースが民間エコノミスト29人に調査したところ、4 -6月期GDPの予想中央値は前期比年率2.3%マイナスとなっている。原油・ 素材価格の高騰に伴う生活必需品の値上がりで個人消費が減少、米国をはじめと する世界経済の減速を背景に、これまで景気拡大を主導してきた輸出も落ち込み、 1年ぶりにマイナス成長となる見通しだ。

明和証券の矢野正義シニアマーケットアナリストによると、「直近の日本株 の上昇は原油安、円安を背景にした買い戻しが中心だった。あすにマイナス予想 のGDP発表を控え、『戻りいっぱい』と見た向きが売ってきている」という。

こうした中で、この日午前に日本銀行から発表された7月の国内企業物価指 数も前年同月比7.1%上昇と、前月の確報値(同5.7%上昇)から伸びがさらに 加速、81年1月(同8.1%上昇)以来の高い伸びとなっており、企業の収益環境 の厳しさを示していた。

景気に敏な鉄鋼弱い、雪印乳は大幅安

株価指数を押し下げたのが景気動向に敏感な鉄鋼株で、TOPIXの下落寄 与度1位となった。12日付の日本経済新聞朝刊の報道などによると、日本鉄鋼 連盟が11日発表した6月単月の普通鋼鋼材の受注量の伸びは急速に鈍化した。 受注量は665万5000トンと、前年同月を上回るのは26カ月連続となったが、伸 びは0.9%にとどまった。建設向けを中心に国内向けが減少したほか、輸出も

7.2%増と上期全体(12.6%増)の伸びに比べると鈍化したという。

個別では、半導体メーカーが設備投資を絞り込む傾向は当面続くと見て、 2009年3月期の連結純利益予想を前期比43%減の12億円(従来予想22億円) へと引き下げたTOWA、取引先の破たんなどに伴う引当増加、将来の貸倒リス クに備えるための貸倒引当金の大幅な積み増しが要因となり、今期(09年3月 期)業績予想を下方修正した大分銀行が大幅安となった。

エネルギーや原材料価格の高騰が響き、4-6月期(第1四半期)の連結営 業利益が前年同期比9.7%減となった雪印乳業、真夏日が続いて消費者がきのこ 商品を買い控え、7月の売上高が会社計画を5%下回ったホクトは急落した。

金融や輸出株は上昇

半面、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株、自社株買いを発 表した東京海上ホールディングスなどの保険株といった金融株が上昇。為替相場 の円安傾向を受け、HOYAなどの精密機器株にも買いが先行した。原油安を背 景にコスト圧迫懸念が後退した東京電力など電気・ガス株、日本航空や商船三井 など空運や海運株も高い。

個別では、自動車用懸架ばねの受注が国内やアジアなど新興国で伸びて8日 に発表した4-6月期の連結純利益が前年同期比68%増となったニッパツに買 いが継続し、大幅高。液晶洗浄装置や通信基地局向けの小型アンプなどが好調で、 第1四半期(4-6月期)の連結純利益が9月中間期計画を上回った島田理化工 業のほか、価格転嫁や市況堅調などで第1四半期(4-6月期)連結営業利益が 前年同期比42%増となったマルハニチロホールディングスは大幅上昇した。

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