東京外為:ドル堅調、商品安受け買い戻し-対ユーロ5カ月半ぶり高値

午前の東京外国為替市場ではドルが徐々に 強含む展開となっている。ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.4861ドル(ブ ルームバーグ・データ参照、以下同じ)と、2月26日以来、約5カ月半ぶりの 水準までドルが上昇。原油や金を中心とした商品相場の下落基調を背景に資源 国通貨の先安観が強まっており、ドルの買い戻しが進みやすくなっている。

みずほコーポレート銀行国際為替部の加藤倫義参事役は、原油価格がかな り下がってきているため、資源国通貨の下落が市場をリードするかたちになっ ていると指摘。そうしたなか、ドル・円相場については、「110円台で国内輸出 企業のドル売り意欲が強く、上値を抑えられているが、対ユーロでドルが一段 高となれば、111円を目指す展開もあり得る」とみている。

午前のドル・円相場は対ユーロでのドル買いが強まった影響で、一時1ド ル=110円32銭と、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた110円06銭から ドルが水準を切り上げている。

資源国通貨に調整圧力

前日のニューヨーク原油先物相場は続落し、一時は1バレル=112.72ドル と、5月2日以来の水準まで下値を切り下げた。また、金先物相場が急落して、 昨年12月以来の安値を付けたほか、銅先物相場も半年ぶりの安値に落ち込んで いる。

商品市況が軒並み下落基調を強めたことを背景に、オーストラリア・ドル やニュージーランド・ドルなど資源国通貨が下落。全般的にドルの買い戻し基 調が強まっている。

ソシエテ・ジェネラル銀行外国為替営業部の斉藤裕司部長は、欧州をはじ めとして世界的に景気減速感が強まっていることから、1次産品に対する需要 がかなり減るとの思惑が生じ、商品市況の調整が進みやすくなっていると説明。 「資源国通貨の下落基調が一段と強まるなか、欧州の景気減速感も相まってド ル高につながっている」と指摘している。

ドル・円相場は前日の海外市場で一時110円40銭と、1月2日以来のドル 高値を更新したあと、109円台後半まで下押される場面もみられたが、この日は 110円台前半で底堅く推移している。

米景気の先行き警戒感くすぶる

一方、米連邦準備制度理事会(FRB)が11日に発表した銀行の融資担当 者を対象にまとめた調査によると、住宅ローンの不履行と返済遅延が増加する 中、4月以降は法人・個人向け融資基準を引き上げた銀行が増加している。

サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を背景とした信用 収縮懸念はくすぶっており、依然として米景気の先行きに対して強気の見方は 醸成されにくい面も残っている。

みずほコーポ銀の加藤氏は、ドルについて「市場では底を打って持続的な 回復局面に入ったという見方と、調整の動きに過ぎないという見方がきっ抗し ている」と指摘。週内に発表される米経済指標の結果には注意が必要だとして いる。

--共同取材:吉川淳子 Editor:Tetsuzo Ushiroyama, Norihiko Kosaka

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