【個別銘柄】鉄鋼、島田、大気社、大分銀、洋ゴム、洋炭、電通、雪印

12日の日本株市場における主な材料銘柄 の動きは次の通り。

鉄鋼株:東証業種別33指数の鉄鋼指数は4.2%安で、下落率1位。新日本 製鉄(5401)が4.6%安の516円、JFEホールディングス(5411)が6.1% 安の4480円などと売られた。12日付の日本経済新聞朝刊の報道などによると、 日本鉄鋼連盟が11日発表した6月単月の普通鋼鋼材の受注量の伸びは急速に 鈍化した。受注量は665万5000トンと、前年同月を上回るのは26カ月連続な がら、伸びは0.9%にとどまった。需要鈍化が警戒された格好。

島田理化工業(6818):12%高の183円で、東証1部の上昇率トップ(外 国株式除く)。液晶洗浄装置や通信基地局向けの小型アンプなどが好調で、第 1四半期(4-6月)の連結純利益が9月中間期計画を上回った。今後の業績 上方修正を期待した買いが膨らんだ。

日本カーバイド工業(4064):8.3%高の156円。住宅着工の低迷や原材料 高が響き、第1四半期(4-6月)の連結純利益は前年同期比13%減の5億 2200万円となった。ただ、グループを挙げてのコスト削減により、9月中間期 計画(7億円)に対する進ちょく率は75%に達する。

大気社(1979):16%安の1356円と急反落。東証1部で値下がり率4位。 11日発表された第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比97%減 の1600万円となった。ビル空調や塗装システムなどの受注が落ち込んだ。第 2四半期以降には受注が回復する予定として、9月中間期の計画(15億円)は 据え置いた。三菱UFJ証券では投資判断を「2(アウトパフォーム)」から 「3(市場平均並み)」へ引き下げ。

大分銀行(8392):ストップ安となる15%安の574円。09年3月期の連 結純利益予想を58億円から16億円(前期比72%減)へ引き下げた。取引先の 破たんなどに伴う引当増加、将来の貸倒リスクに備えるための貸倒引当金の大 幅な積み増しが要因。

東洋ゴム(5105):午後に下げを広げ、7.1%安の288円と大幅反落。09 年3月期通期の業績予想を午前11時に下方修正したことで、失望売りを集め た格好だ。連結純利益は前期比77%減の14億円を見込む。従来予想は22億 円だった。

東洋炭素(5310):午後に上げ幅を広げ、6.2%高の5480円で終えた。特 殊黒鉛などカーボン関連製品の販売価格を8月納入分から順次20%-30%値 上げすると、午前取引終了後に発表した。

ダイフク(6383):午後に上げ幅を拡大し、7%高の922円で終えた。午 後1時に発行済み株式総数の上限2.2%に相当する自社株買いを実施すると発 表しており、前週末8日には52週安値の841円を付けるなど株価が低迷して いた中、資本効率の改善や買い主体登場による下支えを見込んだ買いが優勢に。 主力の物流システム事業が堅調で、同時に公表された4-6月(第1四半期) の連結純利益は41%増の24億円となった。また、9月中間期の純利益予想を 従来比5億円積み増し、前年同期比17%減の50億円に増額修正した。

インターネットイニシアティブ(IIJ、3774):午後に下落転換し、

4.4%安の37万2000円で終えた。午後零時に発表した第1四半期(4-6 月)連結決算によると、純利益は前年同期比70%減の1億6900万円となった。 新規事業拡大に伴うコスト負担にシステム構築の増収ペースが追いつかなかっ た上、前期に投資有価証券売却益があった反動も響いた。

電通(4324):取引終了間際の午後2時45分以降に大口の買い注文が入 り、3.6%高の22万500円で終えた。同社は取引終了後に、第1四半期(4- 6月)決算を発表すると同時に、先行きの景気状況の厳しさを背景に、9月中 間期と08年3月通期の業績予想を下方修正している。通期の連結純利益は前 期比4.8%減の345億円を見込む。従来予想は355億円だった。

三井海洋開発(6269):4.5%高の3230円と続伸。アフリカのガーナでF PSO(浮体式海洋石油生産・貯蔵・積出設備)の大型受注を獲得したことで、 来期以降の収益拡大に弾みが付くとみられた。ゴールドマン・サックス証券が、 目標株価を5000円から5100円に引き上げたことも買い安心感につながった。

雪印乳業(2262):13%安の356円と急反落。チーズ・油脂の好調や乳製 品および飼料の価格改定浸透から、4-6月期(第1四半期)の連結売上高は 前年同期比4.9%増収を確保。ただ、エネルギーや原材料価格の高騰が響き、 営業利益は同9.7%減と落ち込んだ。

マルハニチロホールディングス(1334):7.5%高の186円と急反発。4 -6月期(第1四半期)連結営業利益は前年同期比42%増の60億8400万円と、 価格転嫁や市況堅調などから営業利益段階では大幅増益を達成した。一方、純 利益は同20%減の21億5600万円。ウナギ偽装で商品在庫関連損失等11億 400万円を計上したことが最終利益を押し下げた。また決算と同時に、子会社 保有の自社株を上限で1.26%(金額で15億円)取得するとも発表。

関東電化工業(4047):5.1%高の573円。半導体や液晶向けのフッ素系 製品などが好調で、精密化学品事業が第1四半期(4-6月)の利益を押し上 げ、業績拡大傾向が確認された。連結純利益は前年同期比21%増の7億2300 万円。三菱UFJ証券が「強いアウトパフォーム」を継続したことで買い安心 感が広がった面もある。

みらかホールディングス(4544):7.7%安の2285円と大幅続落。臨床検 査薬の原価率上昇が響き、第1四半期(4-6月)の連結純利益は前年同期比 18%減の16億6200万円に落ち込んだ。

ホクト(1379):10%安の2340円。真夏日が続き、消費者がきのこ商品 を買い控える動きが広がっている。7月の売上高が会社計画を5%下回ったこ とが11日明らかになり、失望売りが膨らんだ。

エルピーダメモリ(6665):5.2%安の2995円と大幅続落。三菱UFJ証 券が12日付で、投資判断を従来の「2(アウトパフォーム)」から「3(市 場平均並み)」に引き下げており、7日の第1四半期(2008年4-6月)連結 決算発表後の上昇分を一気に相殺し、さらに下押した。三菱U証の嶋田幸彦シ ニアアナリストは、「需要期に入ったにもかかわらず、再びDRAM価格が下 落に転じた」ことが格下げの理由だと説明。

HOYA(7741):3.2%高の2450円と3日続伸。前日午後の取引時間中 に第1四半期(4-6月)連結決算を発表、市場の期待に沿った利益を確保し たことを手掛かりに株価は急上昇していたが、この日も前日の流れを保った。 日興シティグループ証券やUBS証券、ゴールドマン・サックス証券などは投 資判断買いを継続。

三菱マテリアル(5711):5.1%安の390円と反落。第1四半期(4-6 月)連結決算は、建設工事の落ち込みでセメント需要が低調、機械や装置を中 心に耐用年数を変更して減価償却費が膨らみ、減益だった。景況感の悪化が続 く中、セメントの需要回復に時間がかかるとの見方から売りが優勢となった。

凸版印刷(7911):6.4%安の1049円と大幅反落。4-6月期の連結純利 益は前年同期比87%減の16億8900万円。半導体関連のフォトマスクの低迷や 原材料価格の上昇に加え、複合金融商品評価損の計上、子会社解散に伴って前 年同期に法人税等調整額が減少していた反動も影響した。ゴールドマン・サッ クス証券は11日付で、投資判断を「売り」で継続し、目標株価を1050円から 970円に引き下げた。

ITホールディングス(3626):12%安の1741円。大型案件のテスト費 用や不採算案件の費用を第1四半期(4-6月)に前倒しで計上し、発足後初 の四半期決算は赤字だった。業績の先行き不透明感から売りが優勢。同社は、 インテックホールディングスとTISが4月に経営統合して誕生した。

TOWA(6315):主力の大証1部でストップ安となる100円(11%)安 の827円で比例配分。09年3月期の連結純利益予想を前期比43%減の12億円 (従来予想22億円)へと引き下げた。従来の増益予想が一転して減益予想と なる。第1四半期業績が当初予想より悪化した上、半導体メーカーが設備投資 を絞り込む傾向は当面続くと予想されるという。

ニッパツ(5991):直近で値が付いた8日終値(712円)と比べて6.2% 高の756円で終えた。前日はストップ高買い気配のまま終了。8日に発表した 4-6月期の連結純利益は、前年同期比68%増の48億円だった。自動車用懸 架ばねの受注が国内やアジアなど新興国で伸びた。

日本板硝子(5202):6.6%高の483円と大幅続伸。11日発表の第1四半 期(4-6月)は減益だったものの、製品構成の改善や値上げが奏効し、期初 の9月中間期計画に対する進ちょく率は高かった。会社側の通期予想を上回る 利益を期待した買いが優勢となった。

東京海上ホールディングス(8766):1.1%高の3660円と続伸。発行済株 式総数の2.2%を上限とする自己株取得を11日発表し、資本効率や株式需給の 向上を期待した買いが優勢に。一方、4-6月期(第1四半期)の連結純利益 は前年同期比42%減の289億円となった。経常収益は微増だったものの、営業 費および一般管理費が大幅に増えた。

太平洋セメント(5233):4.2%安の204円と反落。4-6月期連結最終 損益は、86億3600万円の赤字(前年同期は27億2900万円の黒字)となった。 住宅投資の冷え込みで販売数量が減少したことや減価償却費の増加が響いた。 メリル・リンチ日本証券は11日付で、投資判断を「アンダーパフォーム」で 継続し、目標株価を220円から190円に引き下げた。

トヨタ紡織(3116):6.7%安の1965円と3営業日ぶりに大幅反落。UB S証券が11日付で、投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価も3500円 から2300円に引き下げた。同証の松本邦裕アナリストは、「人件費など固定 費負担の大きな同社にとって、トヨタ自動車の世界的な減産の影響は想定以上 に大きい」などと、レポートの中で指摘している。

味の素(2802):4.4%安の1029円と反落。日興シティグループ証券が11 日付で、投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を1200円から1100円 に引き下げた。

中国塗料(4617):5.2%高の768円と大幅続伸。三菱UFJ証券が11日 付で、投資判断を「3(市場平均並み)」から「2(アウトパフォーム)」に 引き上げた。

ぴあ(4337):5.1%安の1090円と5営業日ぶりに大幅反落。4-6月期 の連結最終赤字は7億1800万円と、前年同期の3億5800万円から拡大した。 チケット販売が減少した上、希望退職者募集に伴う割増退職金など3億9700 万円の特別損失を計上したことが要因。

徳島銀行(8561):4.5%安の492円。09年3月期の連結純利益予想を前 期比3.7倍の21億5000万円(従来予想26億5000万円)へ減額修正した。徳 島県の景気回復の足取りが鈍いことから、貸倒償却引当費用見込額を46億円 から52億円へ積み増したほか、有価証券評価損も5億円計上した。

出光興産(5019):3%高の9070円と反発。子会社である出光スノーレ 石油開発が、ノルウェー現地法人の出光ペトロリアムノルゲを通じ、ノルウェ ー領北部北海にある探鉱鉱区で試掘に成功したと発表。25%の権益を保有する 探鉱鉱区PL373Sの「ヨーバー」構造で試掘をした結果、油の集積を発見 したという。

塩野義製薬(4507):2.8%高の2390円と5日続伸。英製薬大手のグラク ソ・スミスクラインと組み、米国で抗エイズウイルス薬候補の患者向け治験を 始めたと12日付の日本経済新聞朝刊が報じた。

ウェブクルー(8767):12%安の7万400円と大幅続落。08年9月期の連 結純利益予想を前期比78%減の1億円(従来予想5億円)へと引き下げた。ウ ェブクレジットの貸付金の担保評価減に伴う貸倒引当金追加計上の可能性があ るほか、FXキングの初期投資費用が増加しているため。