アリアケ株が7カ月ぶり高値、欧州で天然調味料の引き合い活発-増配

畜産系エキス原料の天然調味料首位のアリ アケジャパンの株価が前週末比184円(11%)高の1855円と急反発し、今年1 月以来、7カ月ぶりの高値となった。健康志向を背景に欧州では天然調味料に対 する引き合いが活発化している。新工場の稼働によって欧州事業のインフラが整 ったとして配当予想を増額したことも、先行きに対する自信の表れと受け止めら れた。午前終値は10%高の1845円。

欧州での健康志向に対応するため、アリアケではフランスとベルギーに工場 を建設。2工場は6月に稼働を開始し、8日に開いた決算説明会において同社は 欧州事業の現状を明らかにした。経営管理室の宮川明夫部長は、「大手小売業メ トロなどを含めて欧州企業10-20社から引き合いの話が寄せられている。今後 欧州での需要が増えていくのは間違いない」と語る。

同社によると、欧州では天然調味料より旨みが増すとして調理では伝統的に 化学調味料を使用している。しかし化学処理で旨みを増した化学調味料を食べる と、「体調不良を起こすケースもあるとして、20年前から一部で安全性が議論 されていた」(宮川氏)。最近では健康志向の高まりを背景として、その議論の 勢いがさらに強まっているという。

ただ、天然調味料メーカーは欧州にほとんど存在せず、フランスやドイツ、 イギリスを中心に同社製品に対するニーズが強まっている。同社では今期の欧州 売上高を7億円、来期20億-25億円、12年3月期には50億円を計画。8日の 第1四半期(2008年4-6月)業績発表と同時に、欧州での工場稼働で今後の 不安要因がなくなったとして中間期の配当予想を15円から20円に引き上げた。

日興シ証は目標株価上げ

日興シティグループ証券の三浦信義アナリストは8日付リポートにおいて、 ①同社製品は100%天然素材由来であり、味も化学調味料と遜色(そんしょく) ない、②同社製品は3分煮るとブイヨンやスープベースとなるが、通常の形態で は12時間以上かかる、③製品が袋に入っており使用後の廃棄が容易――と評価。 「このような製品は欧州で普及していない。引き合いの強さから、同社の成長ポ テンシャルは大きい」とし、目標株価を2200円から2700円へ引き上げた。

第1四半期は17%営業減益

なお、8日に発表した第1四半期連結決算によると、営業利益は前年同期比 17%減の8億100万円となった。各種製品値上げなどによる販売数量減により、 供給先の食品メーカー向けが減少したほか、減価償却費の増加や欧州での先行費 用も響いた。同社では「第1四半期は計画通り」(宮川氏)としている。