【個別銘柄】HOYA、北島金でもゴールド急落、アバコポ、日ゼオン

11日の日本株市場における主な材料銘柄 の動きは次の通り。

HOYA(7741):午後に上げ幅を広げて6.5%高の2375円で終えた。午 後1時に発表した第1四半期(4-6月)連結営業利益は前年同期比3.5%減 の219億円と、市場予想をやや上回った。カメラ・医療用内視鏡の大手ペンタ ックスの吸収合併で売上高が増えた。

ゴールドウィン(8111):制限値幅いっぱいのストップ安水準となる80 円(17%)安の380円。同社は英スピード社製水着の日本での販売権を持って いる。北京五輪の大会4日目、競泳男子100メートル平泳ぎ決勝で、スピード 社の新作水着「レーザーレーサー」を着用した北島康介選手が世界新記録で金 メダルを獲得した。ただ、同水着による収益寄与には時間がかかると見られた。 丸和証券の小林治重調査情報部長は、「レーザーレーサーは人気があるものの、 大量販売が難しく収益に結びつきにくい」とし、北京五輪関連として株価は急 騰していた分、「材料出尽くし感が強い」と指摘した。

アーバンコーポレイション(8868):ストップ安水準の30円(31%)安 の67円と、連日で上場来安値。ゴールドマン・サックス証券がアバコーポ株 の保有比率を引き下げたことが先週末に分かっており、「信用リスクが再燃し、 投資家の見切り売りが加速した」(大和証券SMBCの宮沢一輝マーケットア ナリスト)との声があった。きょうは中低位、新興系の不動産、建設株に売ら れる銘柄が多く、東証1部下落率上位はゼファー(8882)、リサ・パートナー ズ(8924)、サンシティ(8910)、東栄住宅(8875)、ケネディクス(4321)、 ジョイント・コーポレーション(8874)、創建ホームズ(8911)などが入った。

アドバネクス(5998):22%高の186円と急騰。携帯電話向けの部品を扱 う子会社の業績が順調なうえ、値上げ効果で主力の精密ばね事業の利益も改善 傾向にある。第1四半期(4-6月)決算が黒字に浮上したことで、業績回復 期待が高まった。

日立造船(7004):11%高の119円と急反発。船舶用エンジンやプラント 用圧力容器が好調だったほか、鉄構事業の赤字縮小もあり、4―6月期の連結 最終損益は10億円の黒字(前年同期は3900万円の赤字)に転じた。大阪府の 社宅の売却益5億円を特別利益に計上したことも寄与した。

JUKI(6440):11%安の224円と大幅に3日続落。09年3月期の連結 純利益が前期比52%減の20億円になる見通しだと発表した。従来予想は9% 増の45億円。中国で工業用ミシンの販売が減少するほか棚卸資産の評価損も 響き、一転減益となる。

日本ゼオン(4205):午後に上げ幅を広げ、10%高の455円で終了。午後 零時半に発表した第1四半期(4-6月)決算で、採算重視の経営戦略が奏功 し、利益水準の9月中間期計画に対する進ちょく率が5割を上回ったことが評 価された。

味の素(2802):午後に入って一時2%安の1041円とマイナス圏に沈ん だ。午後2時公表の4-6月期(第1四半期)決算は43%の営業減益。原材料 高や円高などで利益率が低下し、海外事業も悪化した。ただ、終値は戻して

1.3%高の1076円。通期予想に関しては据え置いている。

カカクコム(2371):9%高の28万3400円と急反発。野村証券金融経済 研究所の富松陽介アナリストは8日付の投資家向けメモで、「価格.com」は従 来、家電製品の価格低下を助長させるサイトとしてメーカーから敵対視される 傾向があったと指摘。ただ、集客力の高さが評価されてメーカーから直接情報 が提供されるようになり、「大手量販店から価格情報の提供も追加が進み、単 なる口コミサイトにとどまらない情報が整いつつある」(富松氏)という。同 氏は、メーカーとの関係改善は広告出稿に、量販店との関係強化は成功報酬型 の手数料収入に好影響を与える可能性があるとしている。

日本触媒(4114):9.2%高の736円と急反発。紙おむつの原料となるア クリル酸などの売上高が増加している。9月中間期に対する第1四半期(4- 6月)の連結純利益の進ちょく率が高かった上、原材料である原油価格が下落 傾向にあり、収益改善が進むとの期待が広がった。

ビー・エム・エル(4694):4.5%高の2100円と高値引けで、52週高値を 更新。4月の診療報酬改定を受けて、臨床検査の受託価格適正化に取り組んで いる。こうした努力が実り、受託単価が安定、臨床検査受託事業の粗利益率が 向上しているため、通期業績の上振れが可能との見方が広がった。

住友ゴム工業(5110):6.4%高の921円。一時ストップ高となる100円 (12%)高の966円まで上昇した。またブリヂストン(5108)も3.9%高の 1890円で終えるなど、ゴム株が軒並み高い。両社が先週末に発表した6月中間 決算はそろって大幅減益となったものの、原油相場の急落や製品値上げの浸透 が安心感につながった。野村証券金融経済研究所の森脇崇アナリストも、「為 替の円安、原油下落といった外部環境がポジティブ」と指摘。

鬼怒川ゴム工業(5196):ストップ高となる26%高の240円と急反発。東証 1部の上昇率トップ。自動車用ゴム部品が国内やアジアで好調で、9月中間期 の単独純利益が前年同期比2.3倍の10億円になる見通しと発表した。従来予 想は4億円だった。

シミック(2309):ストップ安水準となる4000円(11%)安の3万1400 円と大幅に3日続落。MR(医薬情報担当者)派遣業務が伸び悩み、2007年 10月-08年6月までの9か月累計の連結純利益は前年同期比23%減の6億 5500万円となった。通期計画(13億7500万円)に対する進ちょく率は48%。

日清オイリオグループ(2602):9.4%高の561円と大幅続伸。売上高の 9割以上を占める主力の製油関連事業で、昨年からの値上げが順調に浸透。第 1四半期(4-6月)連結営業利益の中間期に対する進ちょく率が9割を超え た。7月にも値上げを行っているため、業績押し上げ期待が高まっている。

タチエス(7239):19%高の1227円と大幅続伸。北米市場の冷え込みに よる輸出向け車種の販売減少が、期初予想ほど大きくないとして、9月中間期 の単独純利益が前年同期比3.5倍の10億円になる見通しと発表した。従来予 想は4億円だった。

東プレ(5975):ストップ高となる13%高の869円と急反発。主力の自動 車プレス関連製品が好調で、09年3月期通期の連結純利益が前期比27%増の 51億円になる見通しと発表した。従来予想は48億円だった。

日本コンベヤ(6375):8.9%高の86円と急反発。コンベヤ事業や立体駐車 装置事業で海外の大型案件を納入したほか、受注採算の改善などもあり、第1 四半期(4-6月期)の連結純利益は前年同期比4.6倍の1億1400万円とな った。第1四半期で9月中間期の計画(8000万円)を超過した。

藤倉化成(4620):連日の大幅高で、6.9%高の983円で終えた。09年3月 期通期の連結純利益は前期比22%増の35億円になる見通しと、8日午後1時 に発表した。従来予想は32億円。水系塗料や機能性樹脂ベースで新規顧客を 獲得するなど売り上げが順調に伸びている。

十八銀行(8396):10%安の326円と大幅に3日続落。一時319円まで下 げ、約5カ月ぶりに年初来安値を更新した。09年3月期通期の連結純利益は 前期比69%減の5億円を見込むと8日に発表。従来予想は40億円。預金利息 の増加などで資金利益が減るほか、地元経済の低迷による信用コストの増加、 保有有価証券の減損処理費用増も響く。

OBARA(6877):15%高の1467円と大幅続伸。07年10月-08年6 月までの9か月累計の連結純利益は前年同期比16%増の31億4300万円とな った。抵抗溶接機器関連事業で、新興国向け設備投資を増やした日系自動車メ ーカー向けに受注や売り上げを増やした。

AOCホールディングス(5017):6.5%高の1033円と急反発。8日に、 (4-6月期第1四半期)の連結決算を発表すると同時に、原油価格の想定を 5月の1バレル当たり80ドルから115ドルに引き上げ、中間期と通期の純利 益をそれぞれ上方修正した。海外原油相場の急落を受けて、石油関連銘柄には 下げる銘柄も見られるが、AOCHD株は堅調な動きを見せた。

メガネトップ(7541):6%安の1034円と大幅続落。4-6月期(第1 四半期)決算は会社計画を上回ったが、コスモ証券投資調査部の小川浩一郎シ ニアアナリストは第1四半期決算について、「会社側の予想値を上回る好内容 で、本質的な意味で同社と競合できるチェーンがまだ出ていないことが確認で きた」と総括。ただ、株価急落は「市場の期待が高かったためではないか」と 指摘している。

千葉銀行(8331):1.3%安の661円と4日続落。景気の先行き不透明感 を背景に貸倒引当金を積み増したことが響き、4-6月期の連結純利益は前年 同期比36%減の100億4900万円となった。野村証券金融経済研究所は11日付 で、投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。

武富士(8564):2.4%安の1486円と反落。第1四半期(4-6月)連結 純利益は前年同期比93%減の13億円。上限金利引き下げで主力の営業貸付金 利息が低迷したほか、利息返還関連の費用増加も影響した。通期純利益予想は 期初予想の115億円を据え置いた。

日本ハム(2282):6.2%高の1754円と大幅反発。食肉の売り上げが順調に 伸びる見通しで、09年3月期の通期純利益予想を従来計画比60%増の120億 円に上方修正した。前期実績は15億5500万円だった。

楽天(4755):ストップ高となる10%高の5万5000円と急反発。6月中 間期の連結純利益は前年同期比26%増の72億円と、中間期で過去最高を記録 した。クレジットカード関連事業の損益が大きく改善したほか、仮想商店街 「楽天市場」も堅調だった。みずほ証券では11日付で、投資評価を「2(買 い)」から「1(強い買い)」に上げた。

アリアケジャパン(2815):9.5%高の1830円と急反発し、今年1月以来、 7カ月ぶりの高値となった。健康志向を背景に欧州では天然調味料に対する引 き合いが活発化している。新工場の稼働によって欧州事業のインフラが整った として配当予想を増額したことも、先行きに対する自信の表れと受け止められ た。同社は畜産系エキス原料の天然調味料首位。

グローリー(6457):主力の大証1部で7.4%安の2185円と急反落。たば こ自動販売機用の成人識別ICカード(タスポ)対応たばこ自販機や、国内郵 便局向けの貨幣処理機が需要一巡し、4-6月期連結純利益は前年同期比62% 減の19億5500万円と落ち込んだ。

ヒロセ電機(6806):6.3%高の1万1210円と大幅続伸。日興シティグル ープ証券が8日付で、投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。

トヨタ自動車(7203):4.1%高の5030円と続伸。11日付の日本経済新 聞によると、国内市場で販売するハイブリッド車や商用車を今秋にも1-3% 値上げする方針を固めた。鋼材など原材料費上昇の影響が大きい車種に限定、 小型車「カローラ」や高級車「クラウン」など主力車種の値上げは見送る方向。

ロイヤルホールディングス(8179):5.1%安の1035円と大幅反落。個人消 費の落ち込みや景況感の悪化を背景に外食事業で来客数が落ち込んだ上、ホテ ル事業では一部稼働率が低下していることから、08年12月期の業績予想を下 方修正。連結純利益は従来予想比87%減の2億円にした。前期実績は10億 6400万円だった。

ジーエス・ユアサ コーポレーション(6674):4.6%高の543円と続伸。鉛 価格が下がったうえ、合理化や経費削減が寄与、第1四半期(4-6月)の連 結営業利益は24億9900万円だった。前年同期は13億6100万円の赤字。09年 3月期の連結営業利益予想は前期比5.0%増の130億円と従来計画を据え置き。

キヤノンマーケティングジャパン(8060):4.6%高の1680円と反発。発行 済株式総数(自己株式を除く)の2.4%に相当する350万株、50億円をそれぞ れ上限に自己株式を取得する。取得期間は11日から9月22日まで。

沢井製薬(4555):3.1%安の4650円と反落。8日公表の4-6月期(第 1四半期)決算は、13%の営業増益と会社計画通りの内容となったが、市場の 期待ほど伸びが大きくなかったため、将来的な成長が不安視された。

東京エレクトロン(8035):2.1%安の6220円まで下げて始まるが、終値 は3.9%高の6600円とプラス圏に浮上して終了。8日の決算発表に合わせ、 通期(2009年3月期)純利益予想を従来比4割下方修正し、収益水準の低下 を嫌気した売りが先行した。下方修正は、市況低迷の長期化で半導体メーカー の設備投資回復が大きく遅れていることなどが理由。ただ、東エレク株が採用 される日経平均株価が250円以上上昇した影響や、一部アナリストから当面の 悪材料は出尽くしたとの指摘も出て、下げは限られた。