UBS4-6月:4四半期連続赤字-純損失3.58億フラン、評価損で(3)

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スイスの銀行UBSが12日発表した2008 年4-6月(第2四半期)決算は、4四半期連続の赤字となった。資産評価損に 加え、入札方式証券(ARS)販売をめぐる米当局との和解費用が響いた。

発表文によれば、純損益は3億5800万スイス・フランの赤字。前年同期は 55億5000万フランの黒字だった。純損失はブルームバーグ・ニュースがまとめ たアナリスト14人の予想中央値(2億8100万フラン)を上回った。38億フラ ン相当の税制上の優遇措置で損失が抑制された。

UBSはまた、戦略的見直しを経て、現在の3事業部門に一段の独立性を与 える計画も発表した。第2四半期の投資銀行部門は約51億ドル(約5620億円) の評価損が響き、52億3000万フランの損失を出した。

エクサンBNPパリバのアナリスト、エリー・ダーウィッシュ氏は決算発表 前のリポートで、「投資銀行部門の再編は結果が出るまでには、数カ月かかるだ ろう」と指摘していた。同氏はUBSの富裕層向け運用資産の「ブランドに傷が 付いた」ことを理由に、同行の投資判断を「アンダーパフォーム」としている。

UBSのマルセル・ローナー最高経営責任者(CEO)は損失に歯止めをか け、投資銀行部門を縮小し、世界最大となっている富裕層向け資産管理事業への 悪影響を抑える課題に直面している。富裕層向け部門は第2四半期に顧客資産が ほぼ8年ぶり純流出となり、その規模は173億フランに達した。アナリスト予想 は50億フランだった。3月末時点で1兆8400億フランを運用した同部門では、 昨年は四半期ごとに平均379億フランの純流入となっていた。

第2四半期の富裕層向け事業は、国内と国際部門合わせた税引き前利益が前 年同期比11%減の12億7000万フラン。米国部門はARS関連の和解費用(9 億ドル)で税引き前損益が7億4100万フランの赤字となった。

UBSの株価は今年これまでに50%下落。ブルームバーグ欧州銀行・金融 サービス指数を構成する71銘柄中、4番目に悪い騰落率となっている。

今年7-12月(下期)について、UBSは「経済や金融市場の悪化傾向が 少しも改善するとはみていない」として、同行が今後とも人員やコスト、リスク 資産を削減していく方針を示した。

UBSはまた、法律顧問としてマルクス・ディートヘルム氏を起用し、最高 財務責任者(CFO)にジョン・クライアン氏を指名した。