米国債(8日):2年債下落、株高で需要が減退-長期債は下げ渋る(2)

米国債市場では2年債が下落。ここ2週間で は最大の値下がりだった。商品相場の下落に伴って株式相場が上昇し、安全投 資先としての国債需要が減退した。

10年債と2年債の利回り格差が縮小。投資家がインフレ動向により敏感な長 期債を選好していることが示された。原油相場が5月以来の安値に急落したの を背景に、インフレ連動債(TIPS)相場が示唆する今後10年間のインフ レ期待値は過去5年での最低に下げた。

バークレイズ・キャピタルの米国債トレーディングディレクター、アダム・ ブラウン氏は、「株式の堅調さが短期債の弱材料になっているのは明らかだ」 と述べた上で、「インフレ懸念の緩和は長期債の下値を支えている」と付け加 えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4時 34分現在、2年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイン ト)上昇して2.5%と、7月25日以来で最大の上げ幅だった。2年債価格(表 面利率2.75%、償還2010年7月)は1/8下げて、100 15/32。

週間ベースでの利回り

10年債利回りは1bp上げて3.93%、週間ベースではほぼ変わらずだった。 30年債利回りは2bp下げて4.54%だった。週間ベースでは2bpの下げ。

S&P500種株価指数は週間ベースで2.9%高と4月以来で最大の上げ。この 日だけで2.4%上昇した。一方、銅や原油、銀は値下がりした。

2年債の下落により、10年債との利回り格差は7月22日以来で最大となる 6bp縮小して1.44ポイント。

TIPSのパフォーマンスは4日連続で通常の米国債を下回った。トレーダ ーの今後10年間のインフレ期待値は2003年10月以来での最低。10年物TI PSの利回りは同年限の米国債を2.19ポイント下回っている。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト52人の予想によると、14日に発表 される7月の米消費者物価指数は前月比で0.4%上昇が見込まれている。6月 は1.1%の上昇だった。

この先の金利見通し

RBCキャピタル・マーケッツ(ニューヨーク)の米国債トレーディング責 任者、トーマス・トゥッチ氏は、「この先、さらにインフレの鈍化がみられる だろう。それはつまり連邦公開市場委員会(FOMC)がしばらくは金利を据 え置くことを示唆している」と語った。

FOMCは5日、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を2%で据え置 くことを決めた。FOMCは昨年9月以降、今年4月までに7度の利下げを実 施したことから、年内利上げの観測が高まっていた。

欧州中央銀行(ECB)が7日、政策金利を据え置いたことから、欧州での 利上げ観測も緩和した。トリシェECB総裁は前日の定例政策委員会後の会見 で、4-6月(第2四半期)と7-9月(第3四半期)の成長は「特に弱い」 との見通しを示した。

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