今日の国内市況:株式は午後に反発、債券上昇-ユーロが大幅安

週末の東京株式相場は、先物主導で午後に 切り返し反発。4-6月期業績が想定内の悪化にとどまった上、通期計画を据 え置いた安心感からトヨタ自動車が大幅高。輸送用機器は、東証1部の業種別 上昇率で建設に次ぐ2位となった。今後の業績改善期待からアドバンテストな ど半導体関連も高く、直近で売りが目立っていたコマツなど機械株も上げた。

日経平均株価の終値は前日比43円42銭(0.3%)高の1万3168円41銭、 TOPIXは1.12ポイント(0.1%)高の1259.93。東証1部の売買高は概算 で22億8596万株、売買代金は2兆5745億円。値上がり銘柄数は763、値下が り銘柄数は834。東証業種別33指数の騰落状況では、値上がり業種が16、値 下がり業種が17。

米国株安を受けて朝方は下落して始まったものの、時価総額首位のトヨタ の決算を波乱なく消化し、需給面でも株価指数オプションの特別清算値(S Q)算出を通過。トヨタの上げ幅が拡大すると、コマツなどこれまで売り込ま れていた銘柄も買い戻され、午後の取引では先物主導で株価指数がプラス圏へ 浮上した。

前日の東京市場は、原油安や円安などの好材料がそろいながら、保険最大 手のアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)の赤字決算を警戒 して下落していた。きのうの米国株の下げを1日早く織り込んだ格好となった ことも、午後の売り圧力低下につながった。

一方、この日迎えた日経225オプション8月限の特別清算値(SQ)は1 万3032円60銭で、7日の日経平均株価の終値1万3124円99銭を92円39銭 下回った。

半導体関連株が高い。UBSのアナリストが、CPU(中央演算処理装 置)「アトム」の順調からインテルが示した7―9月の売上高見通しは十分達 成が可能と分析。きのうのフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は5.5% 高と4日続伸した。業績の改善期待から、アドバンテストや東京エレクトロン など半導体製造装置株が高くなった。特に上昇率が大きいアドテストは、09年 から業績回復が期待できるとして三菱UFJ証券が投資判断を2段階引き上げ たことも追い風で、1カ月半ぶり高値となった。このほか、四半期決算の赤字 幅縮小とメリルリンチ日本証券の格上げから、エルピーダメモリも反発。

半面、海運株は急落した。ばら積み船の運賃指標となるバルチック・ドラ イ指数は7日に前日比4.4%安と急落。これで20日続落となり、運賃市況下落 が不安視された。

債券は上昇、10年債利回り1.47%

債券相場は上昇(利回りは低下)。欧米市場などでの景気後退観測が強ま ったことを材料に買いが優勢となった。新発10年債利回りは1.47%と、4月 下旬以来の低い水準まで達した。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比58銭高い137円69銭で寄り付 いた後、いったんは137円31銭まで上昇幅を縮めた。その後は、137円40銭 を中心にもみ合いが続いたが、午後2時30分過ぎからは再び買いが優勢とな り、大引け前には69銭高い137円80銭まで上昇して、中心限月ベースで4月 24日以来の高値を更新した。結局は57銭高の137円68銭で終了。9月物の売 買高は3兆6573億円。

現物債市場で新発10年物の295回債利回りは、前日比3.5ベーシスポイ ント(bp)低い1.48%で取引を開始。4日以来の1.5%割れとなった。その後 は小口の売り買いが交錯して1.48-1.495%で推移した。午後2時40分過ぎか らは4.5bp低い1.47%と、新発10年債としては4月24日以来の低水準で取引 されている。

中期債相場も堅調。2年物国債の271回債利回りは一時、前日比5bp低い

0.67%まで低下し、新発2年債利回りとして4月下旬以来の0.7%割れとなっ た。いったんは0.71%を付けたが、午後3時過ぎからは0.695%で推移してい る。新発5年債利回りは4.5bp低い1.01%と、4月下旬以来の低水準をつけた。

ユーロが大幅続落

週末の東京外国為替市場では、ユーロが大幅続落。ユーロ・ドル相場は1 ユーロ=1.5200ドルを割り込み、約5カ月ぶりのユーロ安値を付けた。前日に トリシェ欧州中央銀行(ECB)が域内景気の減速見通しを示したことを受け、 ユーロを売ってドルを買い戻す動きが加速した。

ユーロ・ドルは一時、1ユーロ=1.5141ドル(ブルームバーグ・データ参 照、以下同じ)と、2月28日以来の水準までユーロ安が進行。ユーロ・円は 一時、1ユーロ=166円46銭と7月17日以来、約3週間ぶりユーロ安値を付 けた。

ポンドは昨年3月以来の水準までポンド安が進行。オーストラリア・ドル も続落し、対ドルでは2月以来の安値を付けた。

一方、ドル・円相場は1ドル=109円台前半から半ばでのもみ合いが続い たが、午後に対ユーロでドルが一段高となると、109円95銭までドルが上昇。 1月10日以来のドル高値を更新した。

トリシェ総裁が欧州圏の景気減速についても強調し始めたことで、市場で はユーロの金利先高観が後退。

イングランド銀行も7日の金融政策委員会(MPC)で、インフレが加速 する一方で英経済がリセッション(景気後退)の瀬戸際にあることを考慮し、 政策金利を4カ月連続で据え置くことを決定。一方、オーストラリア準備銀行 (RBA)が5日、利下げの可能性を示唆した。