債券は上昇、米債高や株安受け買い優勢―10年債利回り一時1.48%(2)

債券相場は上昇(利回りは低下)。前日の 米国債相場が大幅高となったことや国内株式相場の続落を受けて、買いが優勢 となった。新発10年債利回りは一時1.48%と、4営業日ぶりに節目の1.5% を割り込み、4月下旬以来の低い水準を付けた。もっとも、高値警戒感も出て おり、買い一巡後はやや伸び悩んだ。

クレディ・スイス証券債券調査部アソシエイトの福永顕人氏は、「米国金 利の低下や国内株価の動きに影響され、朝方は大きく買われたが、その後は高 値圏でのもみ合いとなった」と話した。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比58銭高い137円69銭で寄り付 いた後、137円70銭に上昇して、中心限月ベースで4月24日以来の高値を更 新した。その後は売りに押され、一時は20銭高の137円31銭まで上昇幅を縮 小した。午前の終了にかけてやや水準を切り上げ、結局は39銭高い137円50 銭で引けた。9月物の午前売買高は1兆9558億円。

日経平均株価は続落。前日比74円3銭安の1万3050円96銭で終了。一 時は162円安まで下げた。

政府が7日公表した8月の月例経済報告で、日本経済の基調判断を「景気 はこのところ弱含んでいる」に下方修正しており、日米欧と世界経済の鈍化が 鮮明となっている。富国生命保険の桜井祐記取締役財務企画部長は、「投資家 は、戦後最長の景気拡大局面が終了したかもしれないという現実を直視すべき だ」と指摘。そのうえで、「日経平均株価は1万円程度まで下落し、長期金利 は年内に1.2%を目指す可能性がある」との見方を示した。

新発10年債利回り1.48%まで低下

現物債市場で新発10年物の295回債は、前日比3.5ベーシスポイント (bp)低い1.48%で取引を開始した。4日以来の1.5%割れとなり、新発10 年債としては4月24日以来の低い水準をつけた。その後は小口の売りで、い ったんは1.495%まで戻した。その後、買いが増えると再び1.48%まで下げた。 結局は2.5bp低い1.49%で午前の取引を終えた。

中期債相場も高い。2年物国債の271回債利回りは一時、前日比5ベーシ スポイント(bp)低い0.67%まで低下し、新発2年債利回りとして4月下旬以来 の0.7%割れとなった。その後は、水準を切り上げ0.705%で午前を引けた。 新発5年債利回りは2.5bp低い1.03%。

米国市場は株安・債券高

7日の米国債相場は上昇。30年債は、年初来で最大の値上がり。午後に実 施された30年債入札(発行額100億ドル)では外国の中央銀行を含む投資家 からの強い需要がみられた。米週間失業保険申請件数が6年ぶり高水準だった ほか、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)を中心 に米S&P500種株価指数が3日ぶりに下落したことも、安全投資としての国 債買いにつながった。

BGキャンター・マーケット・データによると、30年債利回りは前日比 15bp低下して4.55%程度と、12月11日以来で最大の低下幅だった。10年債 利回りは14bp下げて3.92%程度。これは3月19日以来で最大の低下幅だった。 2年債利回りは15bp下げて2.42%付近と、7月17日以来の低水準。

--共同取材:THERESA BARRACLOUGH  Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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