DICが急落、米国に加え欧州でも印刷材料減速-営業減益予想に一転

DIC(旧大日本インキ化学工業)の株価 が急落。米国景気の減速や円高による輸出採算の悪化で欧米の印刷材料事業が 低迷、2009年3月期業績予想の減額修正が余儀なくされた。3%の営業増益予 想が一転、17%の減益となると見込む内容だったため、失望売りが膨らんだ。

この日は売り気配で取引を開始。午前9時19分ごろ前日比20円(7.1%) 安の263円で46万1000株の売買が成立した。その後も2万株単位(同社株の 最小売買単位は1000株)の大口売り注文が続き下げ幅を拡大、一時は同11%安 の253円まで下げ、2005年1月27日以来、約3年半ぶりの低水準に沈んだ。

7日公表の業績減額修正によると、今通期の連結営業利益は前年同期比 17%減の400億円にとどまる見通しで、前回予想から100億円(20%)引き下 げた。印刷材料事業の減速に加え、ナフサ高などで収益性が落ちるとみている。

ブルームバーグに登録された証券系アナリスト7人の今期営業益予想の平 均は447億円だったため、新しい会社計画は市場コンセンサスを11%下回った ことになる。

4-6月期(第1四半期)実績は、連結営業益が前年同期比28%減の88億 円に減少し、会社計画を下回った。印刷材料事業の部門営業益は同28%減の67 億円に低下、利益率も1.5ポイント悪化して4.5%となった。同事業の地域別売 上高は、日本が同2.1%増の280億円、アジアが同7.2%増の168億円と伸びた が、主力の米州・欧州が同1.4%減の1095億円と減少に転じた。

岡三証券企業調査部の高山周作アナリストは印刷材料事業について、「従 前から悪いとみられていた北米に加え、欧州まで減速していることが明らかに なった。業況はますます厳しくなっている」と指摘、しばらくは株価が安値圏 で弱含むとみている。

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