【個別銘柄】トヨタ、アイフル、海運、島津、石油資、三井造、大平金

8日の日本株市場における主な材料銘柄の 動きは次の通り。

トヨタ自動車(7203):5.5%高の4830円と急反発。ガソリン高などの影響 から米国で利幅の大きい大型車の販売が低調、円高の影響もあり、前日発表の 2008年4-6月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比39%減の4126 億円に落ち込んだ。同四半期としては3年ぶりの減益。ただ、「通期の下方修 正をしなかったことで、目先の安心感につながった」(ちばぎんアセットマネ ジメントの大越秀行運用部長)。

アイフル(8515):7.4%高の1183円と急反発。4-6月期(第1四半期) の連結純利益は、前年同期比2.5倍の183億円となった。収益圧迫要因だった 利息返還関連費用や、貸し倒れ関連費用が大幅に減少したため。通期純利益予 想は従来予想317億円を据え置き。ドイツ証券の大木昌光アナリストは投資家 向けメモで、「まずは順調な決算。資金繰り面も安定推移」と指摘し、判断 「BUY」を継続した。

海運株:日本郵船(9101)が2.9%安の845円、商船三井(9104)が

5.9%安の1200円など全面安に。東証業種別33指数の海運指数は4.3%安と、 下落率1位だった。ばら積み船運賃指標のバルチック・ドライ指数が7日に

4.4%安と20日続落し、需要や利益の先行きを警戒する動きが広がる。UBS 証券では、海運セクター判断を「中立」に引き下げ、商船三井、郵船、川崎汽 船の各社投資判断も「中立」へ格下げした。

島津製作所(7701):7.9%高の1037円と急反発。質量分析計などの計測 機器事業がアジアや欧州で伸長、医用機器も好調に推移し、4-6月期(第1 四半期)の連結営業利益は前年同期比5.7%増の33億円となった。中間期や 通期の業績予想は据え置き。09年3月期の連結営業益予想は前期比1.5%増の 280億円。

石油資源開発(1662):午後2時の今期業績の増額修正を受け、一時

7.6%高の7090円まで急伸した。原油・天然ガスの販売価格上昇の貢献で、09 年3月期の連結純利益は前期比31%増の264億円と、従来計画の111億円か ら上振れる見込み。終値は2.4%高の6750円。

ミツミ電機(6767):9.2%高の2325円と急反発。09年3月通期の連結 純利益予想を従来計画から4.3%上方修正し、前期比30%減の171億円になる 見通しとした。部品内製化による高付加価値化、海外工場の生産性向上などに 伴う原価率の改善が寄与する。

昭和電工(4004):7,1%安の248円と急反落。国産ナフサ(石油化学製品 の基礎原料)価格の下半期前提を1キロリットル=8万5800円に修正、原料 高で採算が悪化すると見込み、08年12月通期の連結営業利益予想を790億円 から590億円に25%引き下げた。新しい1株利益予想は22円44銭で、アナ リスト15人による同事前予想の平均23円01銭を下回る水準。

三井造船(7003):11%安の259円と急反落。一時240円と52週安値を更 新した。鋼材価格の高騰やプラント事業の採算悪化などを理由に、09年3月 期の連結営業利益予想を350億円から前期比17%減の300億円に減額。4月 に千葉事業所で起きたクレーン転倒事故が建造工程にまで悪影響を与え、中間 期業績を悪化させるため。造船銘柄では、佐世保重工業(7007)が6.5%安。

大平洋金属(5541):15%高の672円と急反発。主力製品のフェロニッケ ル販売価格の指標となるロンドン金属取引所(LME)のニッケル価格が下落 傾向にあり、09年3月通期の連結純利益は前期比41%減の195億円になりそ うと前日発表した。従来予想は243億円。ただ、5日に年初来安値546円を付 けるなど、収益悪化を先取りする形で下落していたため、目先の悪材料出尽く しと受け止められた。アナリスト4人の中央値254億円からも下振れとなった が、最低値の138億円までは落ち込んでいない。

アドバンテスト(6857):7.1%高の2500円と急反発。三菱UFJ証券が 7日付で、投資判断を「4(アンダーパフォーム)」から「2(アウトパフォ ーム)」に引き上げた。三菱U証の石野雅彦シニアアナリストは、DRAMの 次世代品であるDDR3のテスターに対する韓国の半導体メーカーなどの需要 立ち上がりを背景に、2009年から業績回復が期待できるとしている。

ダイセル化学工業(4202):8.8%高の609円と急反発。主力の合成樹脂 事業と有機合成事業を中心に好調で、第1四半期(4-6月)の連結純利益は 前年同期比26%増の47億5300万円となった。9月中間期計画(80億円)に 対する進ちょく率は59%。日興シティグループ証券では安心感がある内容と し、投資判断「1(買い)」を維持。

テレパーク(3738):午後に入って急伸し、13%高の12万500円で終了。 午後零時に発表した第1四半期(4-6月)決算では、純利益は前年同期比 40%減の6億6300万円となりながら、中間期計画対する進ちょく率は63%に 達した。会社側計画の達成確度は高いとの期待が広がった。

日本合成化学工業(4201):13%高の497円と急反発。原燃料価格の上昇 に対応した製品価格への転嫁を進め、製品構成の改善やコスト削減も推進、4 -6月期の連結純利益は前年同期比69%増の12億3500万円となった。

岩崎電気(6924):21%安の191円と大幅続落し、東証1部の下落率1位。 一時177円と、年初来安値を更新した。照明事業や光応用事業の需要が低迷し ており、09年3月通期の連結最終損益が2億5000万円の赤字(前期は6億 2300万円の黒字)に転落する見通しと7日発表。従来予想は8億円の黒字。

近鉄エクスプレス(9375):16%安の2075円と大幅続落し、東証1部の 下落率3位。09年3月通期の連結純利益は従来予想を38%下回る20億円(前 期比37%減)になりそうと7日発表した。日本の輸入貨物が振るわない上、 燃油特別付加運賃(サーチャージ)の値上がりによるコスト高なども響く。

静岡ガス(9543):13%安の432円と急落し、東証1部の下落率4位。原 料となる液化天然ガス(LNG)価格の高騰でコストがかさみ、08年12月期 の最終損益は40億2000万円の赤字(前期は21億1000万円の黒字)に落ち込 む見通しと7日に発表。従来予想は12億9000万円の黒字。中間期と期末の配 当をそれぞれ1円減配し、年6円配当にする。

シチズンホールディングス(7762):4.1%安の726円と続落。低価格製 品や駆動装置が原材料高や競争激化で苦戦、為替の円高も採算悪化につながり、 4―6月期連結純利益は前年同期比33%減の22億円となった。筆頭株主の米 スティール・パートナーズが7日、関東財務局に提出した大量保有報告書によ ると、発行済み株式の保有割合が12.62%から10.21%に低下している。

DIC(旧大日本インキ化学工業:4631):11%安の253円とこの日の安 値引け。工業材料や機能製品は製品価格の引き上げで原材料高のマイナス影響 を補うが、印刷材料が北米などで低迷、4-6月期(第1四半期)の連結営業 利益は前年同期比28%減の88億円に落ち込んだ。原油高やナフサ高を背景に、 中間期や通期の業績予想を減額。09年3月期の連結営業益は400億円にとど まる見通しで、3%の増益予想から一転、17%の減益予想になる。

三洋電機(6764):3.5%安の224円と3日ぶりに反落。4-6月期(第1 四半期)の連結営業利益は前年同期比24%減の50億円。海外を中心に売り上 げは伸びたが、円高や原材料高が圧迫した。前田孝一副社長は会見で、第1四 半期は営業損益均衡と見込んでいたことを明らかにした上で、50億円の利益 が出たことは「まずまずのスタート」と発言。通期業績予想は据え置き。

博報堂DYホールディングス(2433):4.6%安の5460円と大幅続落。国内 広告市場の冷え込みに加え、本社移転の一時費用なども響き、09年3月通期 の連結経常利益は前期比25%減の202億円にとどまる見込み。前回予想から は43億円(18%)の減額修正となる。新しい1株益予想は267円08銭。

アルプス電気(6770):10%安の1031円と急反落。電子部品事業は会社側 の想定通り進ちょくも、原材料高騰や物流費の増加などで収益性が低下してい る。4-6月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比87%減の8億 2300万円、中間期と通期の業績予想は据え置き。中間期(70億円)予想に対 する進ちょく率は11%、通期(210億円)が3.9%となっている。

ダイワ精工(7990):6.9%高の186円と反発。消費低迷でスポーツ・レジ ャー用品市場が厳しくなったが、釣り具が伸びたほか、テニスラケット小売会 社買収も奏功、4-6月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比0.9% 増の20億円と、微増益を確保した。中間期や通期の業績予想は据え置き。09 年3月期の連結営業益予想は前期比1.5%増の38億円。

ヒロセ電機(6806):0.5%高の1万550円と小幅反発。IT関連部品の 在庫調整、価格競争に伴う採算悪化で4-6月期(第1四半期)の連結営業利 益は前年同期比19%減の69億円。主力のコネクタの受注が下振れし、中間期 と09年3月通期の業績予想を減額、通期営業利益は前期比8.3%減の325億 円を見込む。株価は2.7%安まであったが、発行済株式総数の1.32%に相当す る50万株を上限に自社株買いを実施するとしたことが下支えした。

パイロットコーポレーション(7846):業績の増額修正を発表した午後1 時40分以降に上げ幅を拡大し、終値は5.2%高の20万9500円。インクが消 せる「フリクションボール」など国内外でボールペンの売れ行きが好調、ユー ロ高で欧州事業の収益も想定を上回り、08年12月通期の連結純利益予想を 6%引き上げている。

ホシデン(6804):朝方に9.6%高の2070円まで上げ、約4週間ぶりに 2000円を回復。任天堂の「Wii Fit」や「ニンテンドーDS」の好評で、 ゲーム関連事業が想定以上に好調、09年3月期の連結営業利益予想を155億 円から220億円に42%引き上げた。ブルームバーグに登録されたアナリスト 4人の予想中央値は210億円。年間配当は30円で前期実績から10円増額。た だ、取引後半は失速し、終値は1.1%安の1867円。

エルピーダメモリ(6665):3.3%高の3170円。DRAM市況が低迷した影 響で製品販売単価が採算割れし、4-6月期(第1四半期)の連結純損益が 138億円の赤字に転落した。前年同期は146億円の黒字。ただ、メリル・リン チ日本証券では7日付で、投資判断を「中立」から「買い」に、目標株価を 4000円から4800円に引き上げている。

ドワンゴ(3715):6.3%安の14万2000円と大幅続落。「ニコニコ動画」 の会員数は6月末までに789万人に拡大、同プレミアム会員からの有料サービ スや広告収入が伸び、07年10月-08月6月期(9カ月累計)の連結売上高は 前年同期比17%増の181億円となった。ただ、設備投資負担で最終損益は7 億7700万円の赤字に落ち込む。

ヤマダ電機(9831):4.7%高の8180円と反発。大画面薄型テレビや省エ ネ家電が好調に推移、4-6月期(第1四半期)の連結営業利益は前年同期比 11%増の67億円となった。中間期や通期の業績予想は据え置き。09年3月期 の連結営業益予想は前期比23%増の801億円。

あおぞら銀行(8304):1.2%安の244円と続落。同社が出資するGM系金 融会社「GMAC」の業績悪化を織り込んだ結果、09年3月通期の連結純利 益予想を期初の440億円から262億円に下方修正した。前期比では4.4倍。

コニカミノルタホールディングス(4902):7.9%安の1611円と4日ぶり大 幅反落。カラーデジタル複合機が欧州を中心に伸びを継続、4-6月期(第1 四半期)は連結増収を確保したが、会計基準の変更などが響き、営業利益は前 年同期比1%減の245億円となった。中間期と通期の業績予想は据え置き。モ ルガン・スタンレー証券では、投資判断を「イコールウエート」に引き下げた。

松田産業(7456):8%高の2505円と3日続伸。09年3月通期の連結純 利益は前期比15%増の61億円(従来予想は49億円)を見込む。貴金属価格 の上昇で採算が向上する上、販売数量の増加も寄与する見通し。

スミダ・コーポレーション(6817):連日で売り込まれ、一時16%安の 1035円と約4カ月半ぶりに年初来安値を更新した。終値は10%安の1104円。 リストラ進展で利益率は改善しているが、米国向けの受注落ち込みなどを理由 に08年12月通期の業績予想を6日に引き下げた。自動車産業の先行きが不安 視されて収益懸念が強く、前日はストップ安比例配分だった。

フタバ産業(7241):7.8%安の1817円と大幅続落、一時1785円で52週 安値を更新した。7日夕発表の4-6月期(第1四半期)の連結営業利益は前 年同期比28%減の42億円に落ち込む。事業別売り上げでは自動車など車両部 品、治具溶接機が堅調な半面、情報環境危機が減収、利益ベースでは欧州とア ジアが好調だったものの、国内の低迷が響いた。

加藤産業(9869):4.1%高の1524円。一時1541円と約1年ぶりの水準 まで買われた。食品の値上げが相次ぎ、同社の粗利益率が改善している。不採 算先を中心に取引を見直していることもあり、2008年9月通期の業績上振れ 期待が高まった。三菱UFJ証券では6日、5日発表の07年10月-08年6 月の9カ月累計決算を受けて投資判断「1(強いアウトパフォーム)」と確認 していた。