AIGを中心に米社債保有リスクが上昇-53.6億ドルの赤字決算で

7日のクレジット・デフォルトスワップ (CDS)市場では、保険最大手の米アメリカン・インターナショナル・グル ープ(AIG)を中心に米企業の社債保証コストが上昇。同社が6日発表した 4-6月(第2四半期)決算は53億6000万ドルの赤字となり、赤字幅がア ナリスト予想を上回ったことが影響した。

AIGが住宅ローン債券などの証券に関連したCDSの評価損を計上した ことを受け、AIG社債のCDSスプレッドは過去最高となった。北米や欧州 の信用リスクの指標も上昇し、投資家信頼感の低下を示唆した。

ジョゼフ・レスコ氏などバークレイズ・キャピタルのアナリストは7日付 のリポートで、一段の損失計上と資本状況悪化の可能性に触れ、「AIGが無 担保優先債の現在の格付けを維持することについて楽観できない」と指摘した。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスはAIGの無担保優先債の格付 け見通しを「ネガティブ(弱含み)」としている。5月22日には「Aa2」か ら1段階下げて「Aa3」とした。スタンダード・アンド・プアーズによる格 付けは「AA-(マイナス)」。

CMAデータビジョンによると、AIG債のCDSスプレッドは25ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の272bp。ここ3カ月で2倍 以上に上昇している。フェニックス・パートナーズ・グループのデータでは、 AIGの航空機リース部門、インターナショナル・リース・ファイナンスの社 債のCDSスプレッドは一時、最大で20bp上昇し390bpを付けたが、そ の後380bpに低下した。

フェニックスによれば、北米の投資適格級企業125社で構成するマーク イットCDX北米投資適格指数はニューヨーク時間午後4時52分(日本時間 8日午前5時52分)現在、4.25bp上昇の135.25bp。欧州市場では、投 資適格級の欧州企業125社で構成するマークイットiTraxx欧州指数は1 bp上昇の95bpだった(JPモルガン・チェース調べ)。

資産規模で米銀最大手シティグループの社債に関連したCDSスプレッド も上昇。シティは同日、米規制当局や検察当局との和解の一環として、顧客に 販売した総額195億ドル相当(2兆1300億円)の入札方式証券(ARS)に ついて、買い戻し、もしくは処分を支援することで合意した。同CDSスプレ ッドは10bp上昇の145bp(フェニックス調べ)。

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