不二油株が反発、新興国でチョコ食する-樹脂好調で業績押し上げ期待

油脂最大手、不二製油の株価が一時、前日 比53円(4.7%)高の1172円まで上げ、2006年6月以来の高値を回復した。新 興国などで生活水準が向上した消費者が、嗜好(しこう)品であるチョコレー トを食する傾向が出ている。チョコレート用樹脂の需要好調を受けて同社は6 日、9月中間期の業績予想を上方修正した。嗜好品は一度味わったらやめられ ないため、需要は今後も堅調に推移し、同社の業績も伸びていくとみられた。

新しい中間期業績予想では、本業のもうけを示す連結営業利益は前年同期 比76%増の40億円と、従来予想から10億円の増額。同社の柳井哲郎IR室長 は「チョコレートはこれまで主に米国や日本などで消費されていたが、経済発 展を背景にBRICs(ブリックス=ブラジル、ロシア、インド、中国)など でも需要が高まっており、世界に広がっている」と述べた。

チョコレートの原料であるカカオの価格は上昇しているが、値上げ浸透で これを補う。大豆たん白の製造設備関連投資の償却負担が軽減できることも収 益を押し上げる。

09年3月期の業績予想は据え置き。連結営業利益は前期比4.5%増の80億 円を見込む。ブルームバーグに登録された証券系アナリスト8人の業績収益予 想では、営業利益の平均は84億2500万円で、会社計画を上回るペースでの増 益基調が続くとの見方が強い。

東海東京調査センターの角山智信アナリストも、「海外でのチョコレート 樹脂好調で会社計画達成の確度は高くなった」との認識を示す。ただ同氏は、 カカオなどの原材料価格が上昇しているため、「国内では下期に値上げをする 必要がある。食品加工メーカーが値上げを受け入れるかを見極めなくてはなら ない」と慎重な見方もしている。柳井氏も値上げについて、「きちんと値上げ できるか不透明」と語った。