第一生命:ヘッジファンド投資を拡大、日本やエマージングも検討(2)

国内生保第2位の第一生命保険は、分散投 資の一環として、市場のゆがみに着目したヘッジファンド投資を増やす方針だ。 日本、エマージング(新興国)市場を対象にしたヘッジファンドの残高拡大も 検討する。ストラクチャー投資部の平井裕治課長が6日、ブルームバーグ・ ニュースのインタビューに答えた。

第一生命では2001年からヘッジファンド投資を開始しており、現在は欧 米を中心に100本以上のヘッジファンドと、複数のファンド・オブ・ヘッジフ ァンズ(FOHF)に投資をしている。投資残高は運用資産の数パーセントだ が、具体的な数字は明らかにしていない。08年3月末時点で一般勘定の資産は 約30兆4000億円。

市場のひずみを見つけて収益を得るヘッジファンドは、市場が大きく動い たときがチャンスになる。平井課長は、同社でのヘッジファンド投資の位置づ けについて「伝統資産との相関が低いのはよく言われる話しだが、どちらかと いうと環境に左右されない投資ということでそれなりの評価はできる」と話す。

また、同社の現在のポートフォリオは欧米が中心であることから、グロー バルに地域分散させる方針だ。平井課長は「日本を対象にしている良いファン ドマネジャーがいれば投資する」と言い、「ベータ(市場感応度)をある程度 とっていくような場合にはそれなりにエマージングを入れていくという戦略は ある」と述べた。

解約リスクも意識

米調査会社のヘッジ・ファンド・リサーチ(HFR)によると、アジア中 心のヘッジファンドによる08年4-6月期の運用資産は、新規資金の流入が あったものの、リターンがマイナスとなったために1-3月期に比べて0.25% 増の約1005億ドルと横ばいにとどまった。平井課長はヘッジファンドを取り 巻く状況について「サブプライム問題以来、マネジャーが経験したことない相 当厳しいマーケットだろう」と指摘する。

米サブプライム問題の発生で、決済、証券貸し出し、資産担保融資といっ たプライムブローカー業務をヘッジファンドに提供する米大手金融機関は与信 供与に慎重になっている。投資していたファンドで解約が増え、資金流出する 動きがヘッジファンド投資のリスクになっている。平井課長は「今は難しい状 況だが逆に収益機会はあると思う」と話した。

東京拠点のヘッジファンド投資助言会社、ロジャーズ・インベストメン ト・アドバイザーズのエド・ロジャーズ最高経営責任者(CEO)は「日本の 生保はALM(資産・負債総合管理)運用で縛られており、絶対リターンを狙 うヘッジファンド投資ぐらいでしか運用収益の拡大を狙えない」と指摘。「日 本の保険会社は大きなオルタナティブ投資家になると期待している」と言う。

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