日本株は続伸へ、原油続落と円安好感で輸出関連高い-電機上げ拡大も

東京株式相場は続伸する見通し。海外原油 先物価格の下落に加えて急激な円安が進んでおり、企業業績の改善期待からソ ニーやトヨタ自動車など電機や輸送用機器といった輸出関連株が高くなりそう だ。エルピーダメモリなど半導体関連株にも買い増加するとみられ、電機株は 上げが拡大する可能性がある。日経平均株価は、7月24日以来となる1万 3500円挑戦の動きが予想される。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、「米国株が直近高値を抜けてき た。円安も進んでいることから、下げ過ぎの輸出関連株や景気敏感株の水準訂 正が進みそう」と見ている。原油価格の下落を受け、投機マネーが商品相場か ら株式市場に入っている予兆もあるとし、買い戻し主体できょうの日経平均の レンジは1万3200-1万3600円と、秋野氏は予想した。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物の6日清算値は1万3330 円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万3230円)に比べて100円高。

NY原油は弱気入り、為替は109円台

6日のニューヨーク原油先物相場は続落し、一時はバレル当たり117.11 ドルまで売り込まれた。世界的な景気減速で需要が損なわれるとの観測が広が ったほか、ドルがユーロに対して7週ぶり高値を記録したことも手掛かり。原 油相場は、7月11日に記録した最高値のバレル当たり147.27ドルから20%以 上値下がりし、20%を超える下落は弱気相場の始まりとされる。終値は前日比

0.59ドル(0.5%)安の1バレル=118.58ドル。

一方、ニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで1月以来の109円台 に下落した。内閣府は6日、景気の現状を示す6月の景気一致指数に基づく景 気の基調判断について、景気後退の可能性が高いことを暫定的に示す「悪化」 に下方修正したことが要因。東京時間早朝は1ドル=109円台半ばでの動きと なっている。

原油安と円安によって企業業績の先行きに対する不透明感が和らいでおり、 輸出関連株には買い戻しや見直し買いが入りそう。中でも電機株は指数の上昇 を主導すると予想される。きのうの米国株市場では、シスコシステムズの決算 が市場予想を上回り、テクノロジー株が上昇した。このため、業績悪化に対す る懸念が後退するとみられる。

さらに、DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ ー)メーカー世界3位のエルピーダメモリと中国企業の蘇州ベンチャー投資集 団が合弁会社の設立で合意。エルピーダメモリのほか、来年1-3月期以降に 受注上乗せが期待される半導体製造装置関連株にも株価の刺激材料となりそう。

米主要株価3指数の6日終値は、S&P500種株価指数が前日比4.31ポイ ント(0.3%)高の1289.19、ダウ工業株30種平均は40.30ドル(0.4%)高の

11656.07ドル、ナスダック総合株価指数は28.54ポイント(1.2%)高の

2378.37。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は3対2。米半導 体株の指標となるフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も、1.1%高と3 日続伸していた。

機械受注

取引開始前には6月の機械受注が発表される。ブルームバーグ・ニュース の事前調査によると、6月は前月比9.9%減と前回(10%増)から大きく減少 が予想されている。5月に一部業種で大口の発注がみられた反動により、製造 業、非製造業ともに大きく減少したもよう。

同時に7-9月期見通しも発表される。4-6月期が前期比で減少すれば、 昨年4-6月期以来。エコノミストからは、7-9月期見通しについても減少 で発表される可能性が高いとの指摘がある。

もっとも、株価への影響は限定される公算が大きい。鉱工業生産の悪化に 加え、株式市場では「国内総生産(GDP)の4-6月期マイナス成長や7- 9月期の低調も織り込んでいる」(いちよし投資顧問の秋野氏)状況にある。 日本経済がすでに景気後退に入ったとの見方は金融市場ではコンセンサスとな っており、実体経済の厳しさを確認するにとどまりそうだ。

クボタや不二油など上昇見込み

個別に材料が出ている銘柄では、4-6月期連結営業利益が前年同期比 10%減益ながら、主力の内燃機器関連の健闘が目立ったクボタが上昇の見込み。 9月中間期の連結営業利益予想を引き上げた不二製油、4―6月期の連結純利 益が前年同期比11%増となった大日本印刷、日興シティグループ証券が格上げ した国際石油開発帝石ホールディングスなども高くなりそう。

半面、通期業績予想を減額したダイキン工業は、ネガティブサプライズと してクレディ・スイス証券が格下げしたことも加わり、下げ幅が大きくなると みられる。業績予想を引き下げたTBSやセシールのほか、4-6月期業績が 悪化したCSKホールディングスや森永製菓、ローランドも下落する見通し。 UBS証券が格下げした東レも売りが継続しそうだ。