旭化成が午後プラス転換、中間利益予想減額も想定範囲-ケミカル低迷

総合化学大手、旭化成の株価が第1四半期 (4-6月)決算を発表した午後1時30分過ぎに前日比プラス圏に浮上、一時 は前日比47円(9.3%)高の551円まで急騰した。主力の「ケミカルズ」事業 が想定を下回って推移していることを理由に、会社側は9月中間期の利益予想 を減額修正した。しかし、業績悪化を見越して株価が先んじて下げていたため、 悪材料が確定したとみて買いを入れる動きが広がった。

午後2時10分現在の株価は同7.1%高の540円。午後1時30分から午後2 時10分までの約40分間で、521件、1085万株の売買が約定、同時刻までの累 積出来高(2024万株)の54%を占めた。午後1時30分直前の株価は同1.0%安の 499円だった。

みずほ証券の石原耕一シニアアナリストは、「東ソーや三井化学もそうだ ったが、業績悪化が懸念された銘柄の方が先回り的に売られていた分、株価が 急騰しやすい。旭化成も業績は悪いが想定の範囲内とみられ、売り方が買い戻 したようだ」と述べていた。

旭化成が示した新しい中間業績予想は、連結売上高が前年同期比3.3%増の 8580億円、営業利益が同40%減の380億円。前回予想と比較すると、売上高が 20億円(0.2%)の増額、営業益が125億円(25%)の減額。ナフサ(石油化学製 品の基礎原料)市況が想定を上回る一方で、ポリエスチレン製品の価格転嫁が 思うように進まず、ケミカルズ事業が足を引っ張る。前提条件は、4-9月期 の国産ナフサ価格が1キロリットルあたり7万8950円(従来予想は通期で6万 8000円)、為替レートが1ドル=105円(同105円)。

同時に公表された第1四半期連結決算によると、本業のもうけを示す営業 利益が前年同期比25%減の194億円にとどまった。部門別営業利益は、ケミカ ルズが同47%減の91億円、ファーマが同95%増の90億円、せんいが同28%減 の12億円、エレクトロニクスが同22%減の45億円、建材が同68%減の3億円、 サービス・エンジニアリングが同3.6倍の13億円で、ホームズは37億円の赤字 (同9億円の赤字拡大)だった。

石原アナリストは「ホームズの第1四半期赤字は毎度のこと。ケミカルズ のスプレッド(採算)が想定以上に悪くインパクトが大きかった。第2四半期 はナフサ高騰でスプレッドが悪くなり、一段と厳しくなる」とみていた。会社 側では第2四半期連結決算発表時に通期業績予想を見直す予定。

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