短期市場:金利先物、債券高受け堅調-米利上げ観測後退、高値警戒感

午前の短期金融市場のユーロ円金利先物相場 は堅調(金利は低下)。米国の年内利上げ観測が後退し、株価が上昇する一方で 債券にも買いが強まったことを受けた。ただ、相場は約3カ月半ぶりの高値圏に あるうえ、期近限月の先物金利が取引対象のTIBOR(東京銀行間貸出金利) を下回っており、市場関係者からは高値を警戒する声が聞かれる。

中心限月2009年3月物は前日比0.010ポイント高の99.170(0.830%)と、 4月21日以来の高値で開始。一時0.010ポイント安の99.150まで反落したが、 債券先物が上昇に転じると買いが優勢になり、午前の取引は99.180の新たな高 値で引けた。08年12月物も99.170-99.175と、約3カ月半ぶりの高値圏に達 している。

ブルームバーグ端末の価格・出来高グラフを見ると、08年12月物の99.170 -99.175や09年3月物の99.165-99.175では、買い優勢の展開が鮮明となって いるものの、実際の取引は高値で細っている。

5日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明は「経済成長の下振れリス クが残る一方、インフレ加速リスクもまた重大な懸念」とし、政策スタンスに大 きな変化はなかったが、前回の声明にあった「景気下振れリスクは幾分か縮小し た」が削除され、景気改善見通しを後退させたと受け止められている。

市場では原油価格の下落も好感され、日米株価が大幅上昇。前日の米債相場 は下落したが、国内債券相場は米利上げ観測の後退と現物需要を背景に上昇。中 短期債の買いを受けて金先相場も高値を更新する展開になっている。

ただ、期近3限月の先物金利が取引対象となっているTIBOR3カ月物の

0.84846%を大きく下回っており、「買い戻しはあっても、新規の買いは利下げ を見込まない限り入りづらい水準」(三菱東京UFJ銀行戦略債券トレーディン ググループ・木下英明次長)との指摘が出ている。

翌日物0.50%付近、レポ下限域

無担保コール翌日物は0.50%付近で安定推移。税揚げ日の通過と年金払い 日を控えて資金運用が増加している。レポ(現金担保付債券貸借)は、7日や国 債発行日の8日スタート分が0.50-0.51%と、コール翌日物との比較から実質 的な下限域で取引されている。

日本銀行は午前9時20分の定例調節を見送り、準備預金(除くゆうちょ 銀)を2000億円減少の4兆9000億円程度まで減らした。もっとも、残り必要積 立額(1日平均4兆3900億円)と積み終了先(5日は2300億円)から推計した 中立水準も4兆6000億円程度に下がっており、資金需給には余裕が残る計算だ。

午前9時30分に通知された国債買い現先オペ6000億円(8月8日-26日) では、最低落札金利が前回オペ(8月4日-20日)より1ベーシスポイント低 い0.52%と、6月11日以来の水準まで低下した。レポ金利の低下がオペに対す る需要にも反映され、応札倍率は2.69倍と前回(3.36倍)から低下した。

為替スワップの円転コストはコール金利に比べて安い状況が続いており、外 銀のコール市場での調達需要は低迷している。無担保コール残高も14兆円を下 回っている。準備預金の積みは、平均ペースと比べた進ちょく率かい離幅がプラ ス3.2と緩やかに進んでおり、国内銀行の調達を中心に相場が安定する要因にな っている。