債券相場は軟調、米債安や株反発で売り先行-内外景気懸念で下げ渋り

債券相場は軟調(利回りは上昇)。前日の米 国市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文や原油安などを受けて、 年内の利上げ観測が後退し、株価が急伸、債券相場は下落した。こうした地合い を引き継ぎ、日経平均株価が反発して始まり、円債相場は売り先行となった。も っとも、国内外の景気懸念を背景に、相場は朝安後に下げ渋っている。

東京先物市場の中心限月9月物は、前日比22銭安の136円53銭で寄り付き、 136円48銭まで下げた。その後は下げ幅を縮めており、一時は5銭安の136円 70銭まで戻した。午前9時37分時点での9月物売買高は7767億円程度。

DIAMアセットマネジメントのエグゼクティブファンドマネジャー、山崎 信人氏は、「株高が進んでいるので、朝方は若干金利が上昇して始まった後は、 押し目買いが入り、下げ渋る」と予想していた。

現物債市場で新発10年物の295回債は、前日終値1.545%を2ベーシスポ イント(bp)上回る1.565%で取引を開始した。その後は水準を切り下げ、1bp高 い1.555%で推移している。

日経平均株価は反発。前日比144円77銭高の1万3059円43銭で寄り付い た。

山崎氏は、「前日のFOMCはインフレ懸念についてはほぼ据え置いている が、景気後退懸念に対しては、より下方修正し、両方のリスクがあるとした」と 指摘。「市場は、年内ぐらいまでは利上げがないということで、金利動向に敏感 な2年債はほぼ変わらず、10年債は上昇。株価は、原油安のうえ、米利上げが 当面ないということもあって大幅上昇となった」と説明した。

あす物価連動債入札、16回債のリオープン

財務省はあす7日、10年物価連動債(8月債)の価格競争入札を実施する。 今回は6月5日入札の16回債のリオープン(追加発行)となるため、表面利率 (クーポン)は1.4%。発行予定額は前回債と同じ5000億円程度。

リーマン・ブラザーズ証券チーフストラテジストの山下周氏は、「原油価格 下落の中で迎える10年物価連動債入札が相場の重しとなりそうだ」と指摘した。

米国市場は、FOMC声明受け株高・債券安

5日の米国債相場は10年債を中心に下落。FOMCは、政策金利であるフ ェデラルファンド(FF)金利誘導目標を前回に続き、2%で据え置くことを決 定した。金利据え置き決定後の声明では、「経済成長の下振れリスクは残るもの の、インフレの上振れリスクも重大な懸念だと受け止めている」と表明した。今 回の据え置き決定は賛成10、反対1。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回りは前日比6 bp上昇の4.03%付近。2年債利回りは2bp上げて2.55%付近。

一方、米株式相場は4日ぶりに上昇。原油相場が3カ月ぶりの安値を付けた ことに加え、FOMCが声明で物価状況が来年にかけて落ち着くとの見通しを維 持したことが買いを誘った。S&P500種株価指数は前日比35.87ポイント上げ て1284.88。ダウ工業株30種平均は331.62ドル高の11615.77ドルで終了。

みずほ証券チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は、ダウ平均の急上 昇について、①7月の供給管理協会(ISM)非製造業景況指数が予想を上回り 改善②原油先物の急落③FOMC声明文の内容から少なくとも年内利上げなしと いう安心感が広がった―との3点を要因に挙げた。

--共同取材:宋泰允、吉川淳子、吉田尚史 Editor:Hidenori Yamanaka,Tetsuzo Ushiroyama

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