東京外為(予想):ドル底堅いも利上げ期待後退で上値限定か-108円前半

きょうの東京外国為替市場では、ドル・円 相場が1ドル=108円台前半中心に推移しそうだ。原油安や米国株高を背景にド ルは底堅い展開が見込まれるが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明を 受け、年内利上げ観測が後退しており、積極的にドルの上値を追う動きは限ら れる見通し。

また、108円台半ばからは引き続き国内輸出企業のドル売りが見込まれ、ド ルにとっては向かい風となりそうだ。

早朝の取引ではドル・円が1ドル=108円台前半で推移。海外時間には一時、 108円41銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と6月25日に付けたド ル高値と並んだが、FOMC声明発表直後に108円ちょうど付近までドルが売 られる場面も見られるなど、米国市場終盤にかけてはドルが伸び悩む格好とな った。

ユーロ・ドルは1ユーロ=1.54ドル半ばと海外時間に付けた6月16日以来 のドル高値、1.5447ドル付近で推移。ユーロ・円は1ユーロ=167円台半ば付 近と海外時間に付けた約2週間半ぶりユーロ安値を上回る水準で東京市場を迎 えている。

FOMC声明、「成長に下振れリスク残る」

米連邦準備制度理事会(FRB)は5日、FOMCの定例会合を開き、フ ェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2%に据え置くことを決めた。声 明は「経済成長の下振れリスクが残る一方で、インフレ加速リスクもまた重大 な懸念」と指摘した。

声明は6月の前回声明に盛り込まれていた「景気下振れリスクは幾分か縮 小した」を削除し、景気改善見通しを後退させた。その上で、「インフレ加速 リスクは重大な懸念」と表明。景気悪化リスクとともに、物価安定により強い 決意で臨む姿勢を示した。

今回の政策金利据え置き決定は賛成10、反対1。ダラス連銀のフィッシャ ー総裁は政策金利の引き上げを求めて、バーナンキ議長が提案した金利据え置 きに反対票を投じた。同総裁は1月30日の定例会合から、これで5回連続して 議長提案に反対した。

FOMC声明を受け、金利先物市場では米国の年内利上げ観測が後退。年 末まで政策金利が据え置かれる確率は54.1%と前日の26.2%から上昇している。

一方、米供給管理協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業総合景況 指数は49.5と、前月の48.2から上昇し、ブルームバーグがまとめた予想(48.8) も上回った。ただ、前月に続き、サービス業活動の拡大と縮小の境目を示す50 を下回った。

株高と原油安

5日の米株式相場は4日ぶりに上昇し、S&P500種株価指数は4月以来の 大幅高。原油相場が一時3カ月ぶり安値となる1バレル=118ドル台まで下落し たことやFOMCが声明で物価状況が来年にかけて落ち着くとの見通しを維持 したことが買い材料となった。

株高・原油安を背景に前日の海外市場ではドルが堅調に推移。一方、オー ストラリア準備銀行(RBA)が利下げの可能性を示唆したことを受け、オー ストラリア・ドルは対ドルで約4カ月ぶり、対円では5月中旬以来の安値まで 下落した。

また、カナダ・ドルは対ドルで約1年ぶり安値まで下落。対円でも約1カ 月ぶりの水準まで値を下げており、引き続き資源国通貨の動向も注目される。

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