保利自民政調会長:週内に緊急経済対策の骨格-08年度補正予算も視野

自民党の保利耕輔政調会長は5日午後、党本部 で報道各社のインタビューに応じ、政府が来週にも発表する経済対策に関連し て、「党として原油高、食料価格の高騰などいろんな問題について、緊急経済対 策をまとめる」と言明。「できるだけ早く少なくとも骨格だけでも今週中に作りた い」と述べ、週内に同党として対策の骨格をとりまとめる方針を明らかにした。

保利氏はまた、08年度当初予算で足りなければ同年度補正予算を編成する ことになるとの見解を示した。同氏の発言は次の通り。

政府が来週にも発表する経済対策に向けた自民党の対応:

「党として緊急経済対策をまとめる。緊急経済対策でどうしても補正予算を組 まなければならない場合は組む」

「現在手持ちの財源で処置をするのが原則だが、原油高に対応するようなも のについては、現在の財源だけではとても足りないという感触を持っている。補 正予算をすぐということではないが、こういうことをやりたいということを鮮明にし て、その結果、政府、財務省にお願いしなければならないが、手持ちの予算で 足りなければ補正予算になると考えている」

消費税率(現行5%)引き上げの是非:

「09年度に基礎年金の国庫負担割合を3分の1から2分の1に引き上げる が、それには2兆3000億円の財源が必要だが、そう簡単にはいかない。消費税 以外で処置できるかというと、正直なところ無理ではないか」

「わたし自身は30年も前にフランスで仕事を5年間していたが、当時の消費 税率は17%だった。今の消費税率5%は国際的に見て低いという印象を持って いる。そういうものを是正していかないといけない」

「しかし消費税をいつ上げるかの時期については、首相、党幹事長などの発 言を注意深く聞きながら、われわれとしてもどうするかを考えていかなければなら ない。政府、与党全体の大きなテーマであり、直接的には自民党税制調査会の 仕事になる。伝統ある税調の意見を大事にしたい」

11年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化するとの政府目標:

「今わたしが『先送りしろ』と言って真っ向から対立することはできない。ただ 現在の歳入・歳出のバランスを見て、すぐに是正できるとは常識的には思えな い」

日本経済に対する現状認識:

「経済の専門家ではないから、景気の状況についてある意味で学術的な解 説をする能力はない。地方に行くと、景気というのがいま伸びていないという感じ がする。景気が下がっているというよりも、公共事業の削減などで仕事がなくなっ ているということがある。景気がよくなっているというふうには感じていない」

「景気対策が必要だという気がするし、今までにない要素である原油の高騰 などがある。そういう物価上昇というものが、なんとなく景気が悪いという感覚を生 んでいると思う」

小泉純一郎元内閣、安倍晋三前内閣が堅持してきた新規国債発行額「30兆円 枠」を福田康夫改造内閣が踏襲することの必要性:

「国債発行は少なければ少ないほうがいいが、あるところに線を引いて『これ より多くする。少なくする』という議論は違う。全体の姿を見て、税収の伸びや、い ろんな財政需要などのバランスを見ながら判断すべきだ。枠を決めるのは、わた しのやり方ではない。必要性がどこにあるのかを探る必要がある」

郵政民営化に反対して一時離党した保利氏にとっての、小泉元首相が進めた 構造改革路線に対する評価:

「小泉さんの郵政民営化は一つの見識であり、小泉さんはリーダーシップを 発揮した。ただ行き過ぎの点もあったかもしれない。『よく検証して』と言っては失 礼だが、党内の風向きを良く見て、行き過ぎは改めなければならない」

「ただ改革路線を止めるわけにはいかない。郵政との関係では、わたしは自 分のところの有権者が賛成ではないという意見が県議会で出ていたし、一般市 民に公聴会で聞いてみて慎重意見が多かったから反対した」

「その後、しばらく無所属で仕事をしたが、有権者から『ぜひ自民党に戻って もう一回仕事をしろ』という意見があり、党の了承を得て戻った。有権者の気持ち を大事にしなければならない」