東京外為:ドル、円小動き、オセアニア通貨弱含みで-108円台前半

午前の東京外国為替市場ではドル・円相場 が1ドル=108円台前半で小動き。この日の米国時間に開催される連邦公開市場 委員会(FOMC)を前に、景気減速や利下げ観測を背景にしたオセアニア通 貨の売り圧力が強まり、ドルと円の買い戻しが交錯する格好となった。

大和証券SMBC金融市場調査部の長崎能英シニアFXストラテジストは、 午後にはオーストラリア準備銀行(RBA)の政策発表を控えて、利下げ観測 をめぐる思惑を背景に豪ドルは戻り待ちの売りが出やすい面があると指摘。ま た、ニュージーランド(NZ)では追加利下げも視野に入っているといい、「こ れまでオセアニア通貨にはそれなりに資金が入ってきていると思われ、悪い話 に反応して持ち高を落とす動きが一時的に強まる可能性がある」とみている。

オセアニア通貨中心に売り圧力

NZ準備銀行のボラード総裁はこの日、ラジオ・ニュージーランドとのイ ンタビューで、「景気の軟化局面では、人々が値上げなどに消極的になるため、 十分な利下げ余地が生じる」と発言している。

さらに、午後にはRBAの政策決定会合の結果が判明する。ブルームバー グ・ニュースがまとめた市場予想では政策金利の据え置きが見込まれているが、 豪経済の減速懸念を背景に一部では年内の利下げ観測も出始めている。

大和証券SMBCの長崎氏は、「消費関連の経済指標で悪い内容のものが 出ている一方で、インフレが依然として高い状況下でどのように折り合いをつ けるかが注目される」と指摘。結果次第で豪ドルが上下に振れる展開を見込ん でいる。

この日の東京市場では、原油相場の大幅下落も相まって、資源国通貨の豪 ドルやNZドルの売り圧力が強まり、ドルと円の買い戻しが交錯する格好とな り、午前の取引ではドルの下値が108円14銭(ブルームバーグ・データ参照、 以下同じ)、上値が108円28銭と、値幅は14銭にとどまった。

そうしたなか、この日のユーロ・円相場も一時1ユーロ=168円10銭と、 前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた168円64銭からユーロ安・円高が進 んでいる。

FOMCを見極め

一方、この日の米国時間には連邦準備制度理事会(FRB)がFOMCを 開く。ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想では、政策金利は据え置 かれる見通しで、先行きの政策動向を見極める上で、声明文の内容が焦点とな っている。

前回6月会合の声明文では、「経済成長の下振れリスクが残るものの、幾 分か縮小したもようであり、インフレとインフレ期待の上振れリスクは拡大し た」として、インフレへの警戒度が高められた。経済指標の弱含みや信用不安 がくすぶるなかで、インフレと景気判断のバランスをどのようにとるかが注目 される。

みずほコーポレート銀行国際為替部の加藤倫義参事役は、FOMCについ て、「市場は中立の見解を見込んでおり、ドルにはポジティブになりにくい」 として、結果が判明するまでは警戒感から小幅な値動きが続くとみている。

原油相場が急落

半面、前日の海外市場では、ニューヨーク原油先物相場の下落を受けて、 ドル・円相場は一時108円29銭と、2営業日ぶりの水準までドルが上昇した。

また、一時1ユーロ=1.5631ドルまでドル安が進んでいたユーロ・ドル相 場は、1.55ドル半ば近辺までドルが反発。この日の東京時間では一時1.5528ド ルと、2営業日ぶりの水準までドルが上値を切り上げている。

大和証券SMBCの長崎氏は、「先週末にイランの核開発問題で原油相場 が上昇した局面では107円台前半までドルが売られ、原油が落ち着くと、ドル は戻ってくるといった感じで、原油相場の動向に振らされている格好になって いる」と説明している。

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