川崎船株は一進一退、中国の修繕ドック確保の報道-市況は17日続落

【記者:松井 博司】

8月5日(ブルームバーグ): 川崎汽船の株価は、前日終値の768円を挟ん で一進一退。5日付の日本経済新聞朝刊は、中国福建省の中堅造船会社と資本・ 業務提携し、現地での修繕ドックを確保すると報じた。会社側は報道を大筋で認 め、実現すれば川崎船の保有船舶の運航効率向上につながる可能性がある。ただ、 ばら積み船の運賃市況であるバルチック・ドライ・インデックス(BDI)は前日 までに17営業日続落となっており、収益環境の先行きを見極めたいとして、積極 的に買い上がる向きは少ない。この日は一時0.8%高の774円まで上げたが、一 転して2.1%安の752円まで下げ、その後は前日終値付近でこう着している。

日経新聞朝刊は、川崎船が中国の泉州船舶工業(TQSL)と資本・業務提 携すると報道。川崎船は5%を出資し、TQSLが建設中の大規模な修繕ドック で、優先的に修繕を受けられる体制を整えるという。同紙によると、川崎船はT QSLの株を直接保有する中間持ち株会社が発行する転換権付き社債を、週内に 2500万ドル(約26億円)購入する形で出資するという。

報道について、川崎船IR・広報グループの高山敦チーム長は、「報道され ている内容については、ほぼ事実。詳細については本日中に発表する予定」と話 している。

世界のドックは、船舶建造需要の高まりで「3-4年先まで受注が埋まって いる」(日本造船工業会の田崎雅元会長)状況。すでに運行中の船舶の定期的な 修繕も、こうしたドックを利用して行わなければならない。しかし川崎船による と、造船所は新造船を優先する傾向が強く、同社でも「修繕できずに、運航でき ない船も出てきており、修繕ドックの確保は喫緊の課題」(江口光三常務)だっ たようだ。