FOMC:FF金利2%に据え置き-市場関係者らのコメント(2)

米連邦準備制度理事会(FRB)は5日、 連邦公開市場委員会(FOMC)の定例会合を開き、フェデラルファンド(F F)金利の誘導目標を2%に据え置くことを決めた。声明は「経済成長の下振 れリスクが残る一方で、インフレ加速リスクもまた重大な懸念」と指摘した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

◎ワコビアのチーフエコノミスト、ジョン・シルビア氏:

「声明が言わんとしているのは、年内は金利を据え置くということだ」

「インフレがターゲットゾーンを超えているなかで、金融を緩和するほど には成長は弱くない」

「次の一手は利上げだろう。ただ、しばらくの間はない。商品価格に関す る懸念も増しており、インフレ率が1-2%のターゲットゾーンに収まる可能 性は低い」

「当局者は依然、インフレ率が下がることを期待し、表明している。だが、 その考えに基づいて行動しようとはしていない」

「当局者はインフレ率がある程度落ち着くのを待って、それから行動する だろう」

「声明はインフレと成長の懸念について非常にバランスが取れた内容にな っている。FOMCは多くの反対票を避けたかった。そのために、声明は私の 予想よりもバランスが取れたものになった」

◎ノーザン・トラストのチーフエコノミスト、ポール・カスリエル氏:

「政策は明らかに保留の状態だ」

「当局はインフレ率がFF金利の誘導目標よりも高いことに不満を抱いて いるに違いない。そのために当局者は神経質になり、利下げに消極的になって いる。同時に、非常に厳しい信用の状況を注視し、4-6月期の個人消費が戻 し減税にけん引されたものだと考えている。

「声明はわずかによりハト派的なものとなった。景気に関する新たな懸念 と、恐らくエネルギー価格下落によるインフレ低下の可能性の高まりに若干の 安心感を感じているのだろう」

◎前セントルイス連銀総裁のウィリアム・プール氏:

「文言の変更は簡単に理解できない。若干の謎は残る」

「インフレリスクは確かにある。これは厄介な問題になると考える」

「強調したいのは、住宅価格は下落しており、それは今後も続くであろう し、極めて重大な問題だということだ」

◎元FRB副議長のアラン・ブラインダー氏:

「当局は最小限の文言の変化を探っていた」

インフレに関する文言は「よりタカ派的な声明を求める人たちを納得させ ようとする種類のものだ」

「インフレの先行きに関し大きな問題は、原油価格の動向だ」

「声明がとりわけタカ派的だとは思わない」

「当局が全体的に抱えている問題は、リスクのない短期金利は2%まで引 き下げたものの、国民に本当に問題となる金利は低下していないことだ。リス クのスプレッドは拡大している」

「FF金利を2%からさらに引き下げて、何かメリットがあるかどうかは 全くはっきりしない」

◎米ハーバード大学のマーティン・フェルドシュタイン教授:

「金融当局は正しい合図を送っている」

当局者はインフレを懸念している一方で、「景気の弱さを大いに憂慮して いる」

金融および住宅市場の危機については「解決のめどが付いておらず」、住 宅相場はさらに悪化傾向も予想される。

「金融当局はかなり利下げを行ってきた」が、長期金利は依然として1年 前の水準を上回っていて、「問題を解決できていない」

◎ディシジョン・エコノミクスのチーフエコノミスト、アレン・サイナイ氏:

「金融当局は次の一手について、極めて明確にしたと思う。次のステップ は利上げのはずだ。唯一問題なのは、その時期だ」

「当局の景気見通しとインフレへの懸念を勘案すると、年内に1回の利上 げがみられる可能性もあろう」

「当社は据え置きを見込む。当社は、金融当局者よりも景気に関して悲観 的だ」

「9月には、利上げはないだろう。利上げがあるなら、当局は声明のなか で何らかの合図を送るはずだ。今回の声明には、そうした合図は一切含まれて いない」

「インフレと景気という2つの問題を抱えており、当局はその両方の展開 を見守っていくことになる」

「当局は次の動きをとる前に、景気とインフレの動向を見極めたい構えだ」

◎RBSグリニッチ・キャピタル・マーケッツのチーフエコノミスト、スティ ーブン・スタンレー氏:

「声明をハト派的とみる人たちに反対を唱える考えに変わりはないが、何 よりも重要な観測がある」

「当局者がどちらの方にリスクがあるかについて、はっきりとした見解を 示さなかったというのが現実だ。都合の良い戦略であり、当局の目的にかなう ものだ」

「結局のところ、当局はすぐには金利を変更しないということだ。だから 声明の文言の変更を最小限にとどめた。なるべく波風を立てないようにしてい る。年内、動きはないだろう」

「声明の文言の変更は非常に微妙だ。当局者が成長とインフレのどちらに リスクがあるかについて意見を持っていれば、より多くを語っただろう。それ については、意図的にあいまいにしている。概して失望しているが、驚きはな い。政策は年内、据え置きだろう。市場関係者の多くも、今年に動きはないと いうメッセージを受け取ったと思われる。来年春まで動きはないよう

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