米国債:下落、FOMC控え金利据え置き観測-インフレは加速(2)

米国債相場は下落。米国でのインフレ加速 が示唆される中にあっても、景気悪化や金融市場先行き不透明感を背景に連邦 公開市場委員会(FOMC)は5日の会合で政策金利を据え置くとの見方が強 まっている。

米国株が下げ渋ると、米国債はさらに下落した。米商務省が発表した6月 の個人消費支出(PCE)によると、FOMCが注目するインフレ指数である 食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は、前月比0.3%上昇(前月は

0.2%上昇)、予想中央値(0.2%上昇)を上回った。FOMCは昨年9月から 今年4月までに7度のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の引き下げを 実施。6月の会合ではFF金利を据え置いた。

サントラスト・バンクの個人資産運用部門ストラテジスト、アンディ・リ ッチマン氏は「FOMCはできる限りを尽くしたが、経済成長の鈍化よりもイ ンフレ懸念のほうが大きいということは、金利引き下げがやや行き過ぎたよう だ。米国債市場にとっては、弱材料だ」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間午後4 時4分現在、2年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01ポイント)上昇の2.53%。2年債(表面利率2.75%、償還期限2010 年7月)価格は2/32下げて100 14/32。10年債利回りは2bp上げて3.96% だった。

金利見通し

金利先物市場の動向によると、今回のFOMC会合でFF金利誘導目標が 据え置かれる確率は92%。残りの8%は0.25ポイントの利上げを見込んでい る。

6月のPCEコア価格指数は前年同月比で2.3%上昇と、エコノミスト予 想の2.2%を上回った。

6月25日のFOMC声明では「インフレが今年と来年にかけて減速する と予想している」とし、「与信条件の厳格化と住宅収縮の継続、そしてエネル ギー価格の上昇がこの先数四半期にわたって経済成長を圧迫する可能性が高 い」と記述されていた。

米資産運用会社ブラックロックの債券部門共同責任者、ピーター・フィッ シャー氏は、「FOMCは政策金利を非常に低く設定したが、住宅ローン利率 や消費者の信用状況は厳しくなっている。5日のFOMC声明で関心があるの は、経済成長をどうみているかだ。前回よりも弱気な経済見通しを示唆するか どうかに関心がある」と語った。

債券入札実施

この日は、トレーダーが270億ドル規模の債券入札に備えて買い控えたこ とも下げ材料だった。

米財務省は6日に10年債170億ドルと、7日に30年債100億ドルの入札 を実施する。今回の10年債入札は2003年以来で最大規模。財務省は7月30 日、10年債・30年債入札の頻度引き上げを検討していると発表した。

5年物インフレ連動債(TIPS)の利回りは、通常の5年物米国債を

2.09ポイント下回っている。利回り格差は3月26日以来の最小。同格差は今 後5年間のインフレ期待を示す。

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