欧州株:3日続落、インフレや信用損失拡大を懸念-HSBCが安い

欧州株式相場は3営業日続落。6月の米個 人消費支出(PCE)価格指数が2005年9月以来で最高の伸びを示したこと を嫌気した。英HSBCホールディングスが米国での不良債権増加に対応し引 き当てを増やしたことも売りを誘った。金属相場の下落を背景に鉱山株も安い。

貸倒引当金の積み増しを受け、HSBC株が下落。ベルギーの金融サービ ス最大手、フォルティスも安い。同社は困難な経済環境が続くとの見通しを示 した。銅相場が5カ月ぶりの安値を付け、カザフスタンの銅採掘・加工会社カ ザフミスなど鉱山株も下げた。

ダウ欧州株価指数は前週末比1%安の277.59で終了。年初来では24% 下げている。ダウ欧州50種株価指数は前日比1%安、ダウ・ユーロ50種株価 指数は0.8%下げた。

スタンダード・ライフ・インベストメンツの世界投資ストラテジスト、リ チャード・バッティ氏は「まだ信用危機の渦中にある。すべての金融機関が損 失を計上しているわけではないのは明らかだ。先行きは多難だ」と述べた。

6月の米PCE価格指数は前月比0.8%上昇。PCEは0.6%増加と、前 月の0.8%増から伸びが鈍化した。6月の米製造業受注額は市場予想を上回っ た。価格高騰を背景に石油や化学関連の受注が全体を押し上げた。

フランス最大の銀行BNPパリバは昨年8月9日、米サブプライムローン (信用力の低い個人向け住宅融資)関連証券に投資するファンド3本からの資 金引き出しを停止。世界的な信用収縮の発端の1つとなった。MSCI世界指 数の金融株指数はそれ以降、30%下げている。

HSBCは1.1%安。2008年1-6月(上期)決算は前年同期比で29% の減益となった。

フォルティスは3.6%下落。4日発表した2008年4-6月(第2四半 期)決算は、信用市場関連で評価損を計上したことが響き、前年同期比49%減 益となった。

クレディ・スイス・アセット・マネジメントのボブ・パーカー副会長(ロ ンドン在勤)は「不振セクターと業績が好調なセクターで違いがはっきりして いる。銀行の収入見通しはさえない」と語った。

ブルームバーグが集計した予想によると、ダウ欧州株価指数を構成する企 業の2008年の利益は2.5%減少が見込まれている。1月時点の予想は11%増 加だった。

カザフミスは9.5%安。インドの銅生産最大手、ベダンタ・リソーシズは

8.2%下落。世界最大の鉱山会社、豪BHPビリトンは4.6%安。

ロンドン市場で銅相場は一時、3.8%安となった。在庫が5週連続で増加 したことが背景にある。

一方、欧州2位の半導体メーカー、ドイツのインフィニオン ・テクノロ ジーズは4.7%上昇。

米半導体工業会(SIA)が4日発表した6月の世界半導体売上高は、パ ソコンや携帯電話向けの需要が寄与し、前年同月比8%増加した。

英独仏の株式指標

4日の西欧市場では、取引が行われた17市場すべてで主要株価指数が下 落した。英国FT100指数は前週末比34.50ポイント(0.6%)安の

5320.20。FTオールシェア指数は同16.67ポイント(0.6%)下げて

2706.55。

ドイツのDAX指数は46.65ポイント(0.7%)下げ6349.81。HDA X指数は26.26ポイント(0.8%)安の3226.43。

フランスのCAC40指数は33.71ポイント(0.8%)低下し4280.63 で終了した。