FOMC・ECBはインフレ警戒、RBAは利下げ示唆か-シティ城田氏

今週はオーストラリア、米国、欧州で金融 政策決定会合が相次いで行われる。シティバンク銀行個人金融部門の城田修司 シニアマーケットアナリストは4日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビ ューで、各国とも金利据え置きが見込まれているが、声明などで示される金融 政策スタンスの違いが相場を動かす材料になると語った。今週のドル・円相場 とユーロ・ドル相場については、それぞれ1ドル=107円から109円、1ユーロ =1.54ドルから1.57ドルのレンジを予想した。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の注目ポイント:

「前回のFOMCではダラス地区連銀総裁が据え置きに反対して利上げを 提案したが、こうした動きが広がるか、あるいは物価重視の姿勢を強めるよう な声明になるかがポイントになってくる」

「さすがに利上げということはないだろうが、先行きを見据えた上でイン フレを看過することはできないということが声明で示されるだろう。どちらか というと金利は引き上げ方向で、それが後退するような、例えは利上げ提案を 引っ込めるようなことはないと思うので、FOMCはドル・円に対してポジテ ィブに働いてくるとみている」

ECBの注目ポイント:

「7月の利上げの後のトリシェ総裁の会見をそのまま額面通りに受け取れ ばもう利上げはないということだろうが、額面通りに受け取れるのかどうかは 別問題。確かにユーロ圏の景気も悪化はしているが、例えば米国と比較してリ セッション(景気後退)というような悲惨な状況ではない。ECBが、例え景 気をオーバーキル(過剰に抑制)してもインフレだけは抑えるというドイツ連 銀のタカ派的スタンスを受け継いでいるということも頭に置いておく必要があ る」

サブプライム(信用力の低い個人向け住宅ローン)ショックにより、EC Bは6月にかけて金利を据え置いたが、「その間、インフレ率は1.9%から足元

4.1%と2%以上伸び率が加速しており、7月の0.25%の利上げだけでは十分で はないとみている。するしないは別として、そのうちどこかで利上げ観測は出 てくると思うので、それに向けた布石が打たれるかどうかというのがトリシェ 総裁の記者会見での注目ポイントになる」

「トリシェ総裁から利上げをにおわすような発言が聞かれれば、ユーロは 買い戻されるだろう。ただ、どんどん利上げをするということになれば、景気 をオーバーキルしてしまうリスクが出てくるので、ユーロが一本調子で上昇し ていくことは考えにくい」

イングランド銀行(BOE)の見通し:

「BOEについては、インフレ目標策というものが足かせになっている。 景気を浮揚させるのであれば利下げしたいだろうが、物価がインフレ目標ター ゲットの上限を超えているため、利下げはできない。しかし、物価だけを最優 先して利上げができる状況かというと、ドイツ連銀やECBほどインフレファ イター的な中央銀行ではない」

「前回7月の議事録では、意見が3方向に分かれていた。金利は据え置か れたが、利上げと利下げを提案する人がいて、その辺が金融政策の不透明感と いうものを生み出しており、ポンドについては方向感が出てこない」

オーストラリア準備銀行(RBA)の見通し:

「声明の内容次第だが、市場参加者は豪ドルにとってネガティブな材料に 敏感になっている。景気指標に対してもそうだし、金融不安の芽がいよいよオ ーストラリアにも波及してきているということがある。また、原油をはじめと した商品価格が調整しており、豪ドルを取り巻く環境というのはかなりマイナ ス要因が目に付く」

こうしたなか、「RBAの理事会ではあまりポジティブな材料は出てきそう にない。金利についてもどちらかというと引き下げ方向をにおわすような声明 文が出てくると思う。木曜日発表の雇用統計も悪化が予想されており、豪ドル にとっては試練の1週間となりそうだ」

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