伊吹財務相:来年度税制改正で消費税率引き上げのシナリオ示す(2)

伊吹文明財務相は2日午後の初閣議後の記者 会見で、消費税率引き上げについて、来年度税制改正に合わせて2-3年先の 実現を見据えたシナリオを示す考えをあらためて強調した。

財務相は総選挙を意識して、「財源のないマニフェスト(選挙公約)は意味 がない。与野党ともにマニフェストを出す時は施策と恒久的、安定的な財源を どのように求めるのかを明示して、国民の審判を仰がなければならない」と強 調。その上で、「施策と財源のバランスシートを国民に明示するのは今年末の税 制改正でやらなければならない」との認識を示した。

一方で、消費税率引き上げの時期については「法案を提出し、恒久財源を 来年から発動させるかどうかは、政治的判断、あるいは予算編成のなかで道路 特定財源の一般財源化や歳出削減などによってどの程度財源が確保できるかを 総合的に考えて判断すべきだ」と述べ、明言を避けた。

福田康夫首相は消費税の税率引き上げは不可避としながらも、決断するか どうかは「2-3年先の課題」としている。財務相は首相の真意について「再 来年までの期間を考えて実現できるようなシナリオを示すということだ」と説 明、来年度の引き上げは事実上見送る考えをにじませた。

2004年の年金改正法に明記された09年度までの基礎年金の国庫負担割合の 引き上げは、財源として消費税率の引き上げに伴う増収分を念頭に置いていた。 09年度に実施できるかどうかについては「財源の問題がある。予算編成過程で 歳入をどの程度確保できるかを見極めた上で、可能な限り(年度初めの)4月 1日から実施するのが望ましい」と述べるにとどめた。

総合経済対策は的確な判断

与謝野馨経済財政政策担当相が原油高などに伴う総合的な物価高対策の取 りまとめに前向きな姿勢を示したことについて、財務相は「的確な判断だ」と 指摘。その上で、「原油高対策なども含めて施策を打っているが、全体としての パッケージでこれだけのことをやっているというまとめをして国民に示すとい うことを考えているのではないか」と発言の背景を説明した。

今年度補正予算編成の可能性については「漁業関係者などに対する業界対 策を既存予算の中で努力をしながら打っている。予備費の使用も考え、財源が 足りなくなれば最後の補正予算に行き着く」と述べた。

-- Editor: Masaru Aoki, Kenshiro Okimoto

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 下土井京子 Kyoko Shimodoi +81-3-3201-3142 kshimodoi@bloomberg.net 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net

David Tweed +81-3-3201-2494 dtweed@bloomberg.net