8月1日の海外株式・債券・為替市場

○米国株:下落。米自動車ゼネラル・モーターズ(GM)の発表した赤字決算が 投資家の失望を誘ったほか、原油相場の上昇も嫌気された。

GMは4-6月(第2四半期)に155億ドルの赤字を計上、大幅安となった。 国内販売の不振が響いた。百貨店のメーシーズやシアーズ・ホールディングスを 中心に小売株が下落。米労働省が発表した7月の雇用統計によると、7月の失業 率は5.7%に上昇した。この日は原油相場が上昇した。

金融株は午後反発した。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスは、住宅 ローン債権を資産運用会社のブラックロックに売却することで交渉していると伝 えられたことが手掛かり。

S&P500種株価指数は前日比7.07ポイント(0.6%)下げて1260.31。 ダウ工業株30種平均終値は51.70ドル(0.5%)安の11326.32ドル。ナスダ ック総合株価指数は14.59ポイント(0.6%)下落して2310.96で終了した。 ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は5対6。

ノット・キャピタル・マネジメントのチャールズ・ノット最高投資責任者(C IO)は、「景気がゆっくりとした速度で下降しつつある。景気のさらなる下振 れに備えるとともに、引き続き非常に警戒している。長期的なリセッション(景 気後退)に陥るようなら、GMやフォード・モーターには多くの問題が降りかか る」と語った。

S&P500種業種別10指数のうち、金融株を除く9指数で下落した。S& P500種は7月15日に記録した年初来安値から3.7%値を戻した。

ブルームバーグのまとめたデータによると、S&P500種の採用銘柄でこれ まで4-6月期決算を発表した352社は、平均で20%の減益。半数以上の企業 は予想を上回ったが、アナリスト予想には平均で5.2%及ばなかった。

GM決算

GMの4-6月決算は、1株当たり損失27.33ドル。これで4四半期連続 の赤字決算を記録した。前年同期は8億9100万ドル(同1.56ドル)の黒字だ った。売上高は前年同期比18%減の382億ドル。この日のGM株は7.6%値下 がりした。

メーシーズとシアーズはそれぞれ3.4%と2.7%下落した。

7月の雇用統計で雇用者がアナリスト予想ほど減少しなかったことが好感さ れ、この日の米国株は上昇して取引を開始した。

米労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所 調査、季節調整済み)は前月比5万1000人減少した。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト79人の予想中央値は7万5000人減だった。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されている原油先物9月限は 前日比1.02ドル(0.8%)高の1バレル=125.10ドルで終えた。イスラエル のシャウル・モファズ副首相がイランは核兵器プログラムでの「重要な転機」に 向けた軌道にあると述べたことが手がかりとなった。

金融株

リーマンは7.6%高。米経済専門局CNBCは情報源を明らかにせずに、リ ーマンが住宅ローン債権や債務担保証券(CDO)をブラックロックに売却する ことで交渉を進めていると伝えた。リーマンの広報担当マーク・レーン氏は、ブ ルームバーグ・ニュースに対し同報道に関するコメントを避けた。

S&P500種金融株価指数は0.6%上昇。週間ベースでは4%上昇。7月15 日に記録した9年ぶり安値からは25%値上がりした。

ニューヨーク証券取引所などを運営する米NYSEユーロネクストは13% 安。同社の4-6月決算は、項目別利益が1株当たり75セントと、ブルームバ ーグがまとめたアナリスト予想の同78セントを下回った。

○米国債:2年債相場は週間ベースで6月以来の大幅上昇。この日発表さ れた7月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が7カ月連続で減少し、 失業率は4年ぶり高水準へ上昇したことが示された。

米国債相場はこの日は前日比ほぼ変わらず。投資家が株安からの逃 避先を求めたことから、朝方は短期債相場が上昇していた。2年債に対 する10年債利回りの上乗せ幅は一時3ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01ポイント)拡大し147bpとなった。米景気が一段と鈍化するなか、 米連邦公開市場委員会(FOMC)がインフレを抑制できないとの懸念 が背景だった。

パイオニア・インベストメンツで債券ファンドを運用するリチャー ド・シュランガー氏は「FOMCは窮地に立たされている」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時間 午後2時48分現在、2年債利回りは前日比ほぼ変わらずの2.51%。2 年債(表面利率2.75%、償還期限2010年7月)価格は100 15/32。利回 りは週間ベースでは21bp低下と、過去5週間で最大だった。

10年債利回りは前日比ほぼ変わらずの3.95%。週間ベースでは15 bp低下。

米労働省が1日に発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇 用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月比5万1000人減少した。家 計調査による7月の失業率は5.7%(前月5.5%)に上昇した。これは 2004年3月以来の高水準。市場予想平均は5.6%だった。

近い将来

ブラックロックの米債担当共同責任者スチュアート・スポデック氏 は「雇用統計は労働市場の悪化ならびに経済のファンダメンタルズの弱 さと整合的だ」と指摘した。

金利先物トレーダーの間では年内は米金利が据え置かれるとの見方 が強まった。シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(F F)金利先物相場によると、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC) 定例会合で政策金利が現行の2%で据え置かれる確率は39%とみられて いる。同確率は1カ月前は12%だった。8月5日のFOMCでは金利が 据え置かれる確率は91%とみられている。

クレディ・スイスの金利ストラテジスト、カール・ランツ氏(ニュ ーヨーク在勤)は「FOMCは当面、金利を据え置く見込みだ」述べた。 その上で、「FOMCによる金利据え置きで、相場はこれまでのレンジ にとどまっている」と付け加えた。

債券の金利はここ1カ月間大幅に変動しており、2年債利回りの上 下格差は60bpに接近している。2年債利回りの低水準は17日の

2.26%、高水準は23日の2.83%。

株価の下落

この日発表された自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)やニュ ーヨーク証券取引所など運営のNYSEユーロネクストの決算が予想を 下回る内容となったことから企業の収益不振が深刻化するとの懸念が再 燃し、米国株価は下落した。

○NY外為:ドルは対ユーロで1カ月ぶり高値に上昇。7月の雇用者数の減少幅 がアナリスト予想より小幅にとどまったことから、ドルへの買いが入った。

一方、6月のドイツ小売売上高指数が事前予想の2倍以上も下げたことから 年内の欧州中央銀行(ECB)追加利上げ観測が後退し、ユーロは売られた。ポ ンドは週間ベースで大幅下落。英製造業景況感指数の大幅低下が嫌気された。

スタンダード・チャータードの上席通貨ストラテジスト、マイク・モラン氏 (ニューヨーク在勤)は、「米国の労働市場は軟調だが、雇用悪化のペースは緩 みつつある」と指摘。「欧州経済も米国を追うように悪化してきており、これが ドルの下値を支えている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時12分現在、ドルは対ユーロで0.3%上昇して1 ユーロ=1.5551ドル(前日は同1.5603ドル)。一時は同1.5515ドルまで買 い進まれた。ドルは対円では0.2%下げて1ドル=107円70銭(前日は同107 円91銭)。ユーロは対円で0.5%安の1ユーロ=167.47銭(前日は同168円 39銭)。

週間ベースではドルは対ユーロで1%高。対円では0.2%安だった。円は対 ユーロで5月上旬以来で最大の1.1%上昇だった。

ポンドは一時0.6%下げて1ポンド=1.9727ドル。7月10日以来の安値。 英国購買部協会(CIPS)が発表した7月の英製造業景況感指数は1998年12 月以来の低水準となった。週間ベースでポンドは対ドルで0.8%下げた。

「格好の売り場」

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(ニューヨーク)の上席通貨ストラテジス ト、メグ・ブラウン氏は、「今のポンド水準は格好の売り場になっている」と述 べた。

オーストラリア・ドルとニュージーランド(NZ)ドルはいずれも今週、す べての主要通貨に対して下落。統計で7月の豪製造業の活動収縮が示されたほか、 前日には同月のNZ企業景況感が4カ月ぶりに低下したことが明らかになったこ とから売りが続いた。

市場では両国中銀が政策金利を引き下げるとの見方が強まり、両通貨の魅力 が薄れた。

豪ドルは米ドルに対して1.3%下げて1豪ドル=93.05米セント。週間では

2.7%の値下がり。NZドルは米ドルに対して1%安の1NZドル=72.70米セ ント。週間での値下がり率は2%だった。

非農業部門雇用者数

米労働省が発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数(事業所 調査、季節調整済み)は前月比5万1000人減少した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめたエコノミスト予想の中央値は7万5000人減だった。家計調査に よる7月の失業率は5.7%(前月5.5%)に上昇した。

ABNアムロのシカゴ在勤上席通貨ストラテジスト、ダスティン・リード氏は、 「市場の関心は失業率の上昇の方に移るだろう。そうなれば米経済の弱さに対す る懸念が浮上する」と述べ、「まだドルの底入れを宣言する段階ではない」と語 った。

リード氏はドルが今後数週間で1ユーロ=1.58ドルに下落する可能性があ ると指摘した。

原油価格が大幅反発し、ドルは対ユーロでの上値を削らされた。ニューヨー ク原油先物は前日比3.6%高の1バレル=128.60ドルまで買い進まれた。イス ラエルのモファズ副首相は、石油輸出国機構(OPEC)2位の産油国であるイ ランについて、核開発において「重大な躍進」を遂げる見通しだと述べた。

ブルームバーグの算出によると、過去1年間、原油価格とユーロ・ドル相場 の値動きの相関関係は90%の確率で同方向に推移している。

○英国債:相場は下落。7月の米雇用統計で雇用者数の減少者数が予想を下回っ たことを受けて、世界的に国債相場が下落した。英国債相場もこれにつれ安とな った。

米労働省が1日に発表した7月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は 前月比5万1000人減少した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミス ト予想の中央値は7万5000人減だった。6月の雇用者数は5万1000人減と、 速報値の6万2000人減から修正された。

10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇 の4.84%となった。同国債(2018年3月償還、表面利率5%)価格は0.32ポ イント下げ101.18となった。2年債利回りは5bp上昇の4.84%。

○欧州債:独10年債相場がここ10年で最大の上昇となった。ドイツの小売売上 高指数が低下したことを受け、経済成長が減速している兆候が強まったことが背 景。

10年債利回りは約2週間ぶりの低水準まで下げた。今週発表された経済統計 で、4-6月期の米実質GDP(国内総生産)が予想を下回る伸びを示したほか、 ユーロ圏の景況感指数が2001年9月以来で最大の落ち込みとなった。また、ド イツ連邦統計庁が1日発表した6月の小売売上高指数が前月比1.4%低下し、エ コノミスト予想(0.5%低下)以上に悪化したことも手掛かり。

ウニクレディト・マーケッツ・アンド・インベストメント・バンキングの債 券ストラテジスト、コーネリアス・パープス氏(ミュンヘン在勤)は「国債相場 上昇の堅調さは驚異的だった」と述べ、「欧州の暗い景気見通しと悲観的なセン チメントを考慮すれば、国債利回りの中期的な見通しは低下方向にある」と指摘 した。

ロンドン時間午後4時20分現在、10年債利回りは4.35%と、前日からほ ぼ変わらず。前週末比では25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下 した。同国債(2018年7月償還、表面利率4.25%)価格は1.89ポイント上げ

99.11と、1998年9月以降で最大の上げとなった。2年債利回りは前日比では ほぼ変わらずながらも、前週末比では15bp下げ4.27%となった。

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