東京外為(予想):ドルがもみ合いか、上値重いも新規材料難-短観注目

きょうの東京外国為替市場では、ドル・円 相場が1ドル=106円ちょうどを挟んでもみ合いか。原油相場の最高値更新が続 き、米景気の先行き懸念や金融不安がくすぶるなか、ドルの上値が重い状況は 変わらないものの、新たな売り材料にも乏しく、この日発表される米経済指標 を待ちながら、日中は方向感に乏しい展開が見込まれる。

一方、国内では日本銀行が企業短期経済観測調査(短観、6月調査)を発 表する。エネルギー・原材料価格の高騰を背景に業況判断は一段と悪化する見 通しだが、市場はすでに織り込み済みとされており、円相場への影響は限定的 と予想する向きが多い。もっとも、予想から大きくかい離した場合には一時的 な波乱要因となる可能性もある。

早朝の取引ではドル・円相場が1ドル=106円台前半で推移。前日の取引で は、欧州時間序盤に一時、104円99銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同 じ)と6月9日以来、3週間ぶりの水準までドル安・円高が進んだものの、そ の後ドルは反転し、下落幅のほぼすべてを取り戻す展開となった。

ユーロ・ドル相場も一時、1ユーロ=1.5836ドルと3週間ぶり安値までド ルが売られたが、その後は1.57ドル前半まで値を戻し、東京市場にかけては1.57 ドル半ばでもみ合う格好となっている。

また、ユーロ・円は欧州時間序盤に一時、1ユーロ=166円08銭と同13日 以来の水準までユーロ売り・円買いが進行。その後はユーロが下げ渋る展開と なり、東京市場にかけては167円台前半で小動きとなっている。

米国の金融不安と景気懸念

30日の米国市場では、米証券大手リーマン・ブラザーズ・ホールディング スの株価が身売り観測から8年ぶり安値をつけたほか、減配の可能性が指摘さ れた銀行大手ワコビアが1992年以来の安値となるなど、金融不安の再燃懸念か ら株式相場が総じて軟調。JPモルガン・チェースのアナリストは過去最安値 付近で推移しているサブプライム(信用力の低い個人向け)とオルトA(サブ プライムと優良案件の中間)の住宅ローン担保証券について、今後も下落する 可能性があると指摘した。

一方、シカゴ購買部協会が30日に発表した6月のシカゴ地区製造業景況指 数(季節調整済み)は49.6と、前月の49.1から上昇し、ブルームバーグ・ニ ュースが実施したエコノミスト調査の予想中央値48.0も上回った。ただ、5カ 月連続での50割れとなった。同指数は50が製造業活動の拡大と縮小の境目を 示す。

米景気の後退懸念がくすぶるなか、この日の米国時間には米供給管理協会 (ISM)が6月の製造業景況指数を発表する。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト調査によれば、一段の景況感悪化が見込まれており、ド ルは買いづらい展開が続く。

また、週後半には注目の米雇用統計が発表されるほか、欧州中央銀行(E CB)の定例理事会が予定されており、目先は徐々に動きづらい展開になる。

ニューヨーク原油先物相場は30日、一時、1バレル=143ドルを突破して、 最高値を更新。欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した6月の ユーロ圏消費者物価指数(速報値)は、前年同月比4%上昇とここ16年余りで の最高水準に達し、景気が減速しているにもかかわらず、インフレ加速により、 欧州中央銀行(ECB)への利上げ圧力が高まっていることを示した。

日銀短観:景況判断は一段の悪化へ

ブルームバーグ・ニュースが民間調査機関20社を対象にまとめた予想調査 (中央値)によると、午前8時50分に発表される日銀短観では、景気が「良い」 と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた業況判断DIが、大企 業・製造業でプラス3、大企業・非製造業でプラス8と、いずれも今年3月の 前回調査の実績(プラス11、プラス12)から悪化する見通し。景気の先行きを 占う上で注目される設備投資計画も慎重姿勢が続くとみられ、日銀は当面、低 金利政策を維持するとの見方が一段と強まりそうだ。

円相場への影響については、大きなインパクトはないとの見方が大勢を占 めている。ただ、予想以上に悪い内容となれば、いったん円が売られる可能性 がある一方、株価の下落につながれば、リスク回避の連想から円買いに圧力が かかる可能性もあり、短観発表後の株価動向が注目される。

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