米国株:総じて軟調、銀行株は3営業日続落-リーマンに売り(2)

米株式市場は総じて軟調。月間ベー スでは6年間で最も大幅な下げとなった。住宅ローン関連損失の拡大で さらに多くの銀行が減配や割安価格での株式売却を強いられるとの懸念 が背景。

銀行大手のワコビアは1992年以来の安値を付けた。アナリストが減 配の可能性を指摘したことが嫌気された。また、JPモルガン・チェー スが一部住宅ローン担保証券価格の一段安の可能性を指摘したことを受 けて、証券大手のメリルリンチや銀行大手のシティグループが下げた。 証券大手のリーマン・ブラザーズ・ホールディングスも売りに押された。 同社は時価総額未満で売却される可能性があるとの観測がトレーダーの 間で広がったことが売りのきっかけとなった。

天然ガス生産会社デボン・エナジーはアナリストによる2008年と 09年の利益見通し上方修正が好感され上昇、石油生産業者の上げを主導 した。これがS&P500種株価指数とダウ工業株30種平均の上昇につな がった。

S&P500種株価指数終値は前週末比1.62ポイント(0.1%)上げ て1280。月間ベースでは8.6%下落した。ダウ工業株30種平均は同3.5 ドル高の11350.01ドルとなった。ナスダック総合株価指数は22.65ポイ ント(1%)低下して2292.98で終了した。ニューヨーク証券取引所 (NYSE)の騰落比率は2対3。

ダウ平均は月間ベースでは10.2%下落と、6月としては1930年以 来で最大の下げとなった。四半期ベースでは7.4%安と、3四半期連続 の下落となった。これは78年以来で最長。S&P500種は四半期ベース で3.2%安、一方、ナスダックは同0.6%上昇した。

ワコビアに売り

ワコビアは前週末比4.3%下落。フォックス・ピット・ケルトン・ コクラン・キャロニア・ウォラーのアナリストはワコビアが減配に関し 「最もリスクの高い」地銀株の一つだと指摘。これとは別に、米紙ニュ ーヨーク・ポストはワコビアがプルデンシャル・ファイナンシャルとの 証券合弁企業の株式を買い戻す必要に迫られる可能性があると報じた。 ワコビアの広報担当者、クリスティ・フィリップス・ブラウン氏からの コメントは現時点では得られていない。

シティグループとメリルリンチも下げて引けた。

リーマンに関する憶測

リーマンは前週末比11%下落し、2000年以来の安値を付けた。

USグローバル・インベスターズ(テキサス州サンアントニオ、運 用資産60億ドル)のシニアトレーダー、マイケル・ナスト氏は「リーマ ンが買収される可能性があるとの観測が流れている」と指摘。「リー マンに関してはここ数週間良いニュースは聞かれておらず、買収額はリ ーマン株主にとって最善とはならない可能性がある」と付け加えた。

リーマンの広報担当者アンドルー・ゴワーズ氏は憶測にはコメント しないのが社の方針だと述べた。リーマンのリチャード・ファルド最高 経営責任者(CEO)は今月16日、買収される必要はないと表明してい た。

JPモルガン・チェースのアナリストは27日付の週間報告で、過去 最安値付近で推移しているサブプライム(信用力の低い個人向け)とオ ルトA(サブプライムと優良案件の中間)の住宅ローン担保証券につい て、今後も下落する可能性があるとの見方を示した。多くの銀行が一部 証券の購入を制限するとともに、保有分の売りを強いられていることが 背景だという。

天然ガス生産会社デボン・エナジーは上昇。フリードマン・ビリン グ・ラムジーはデボン・エナジーの株式の買いを推奨した。同社が2008 年4-6月(第2四半期)決算を発表する際に株式買い戻しと生産拡大 を発表する可能性があると指摘した。

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