内閣府:一次産品上昇に伴う日本の交易損失20兆円超-主要国中で最大

内閣府は30日、年2回公表している報告 書「世界経済の潮流」の中で、原油や穀物などの一次産品価格の上昇を受け、 資源が乏しい日本の交易損失は2007年に1965億ドル(約20兆6900億円)に 上ったとの試算を公表した。金額ベースでは主要国の中で最も大きく、対国内 総生産(GDP)比で約1.1%の実質所得が資源国などへ流出したとしている。

報告書によると、金額ベースで交易損失額が次に多い国は、韓国(1156億 ドル)、米国(437億ドル)、シンガポール(417億ドル)の順となっている。 交易利得を最も多く得ている国・地域は中東が1571億ドル、カナダ421億ド ル、オーストラリア409億ドルなどとなっており、資源国に集中している。

さらに、輸入物価指数が1%上昇した場合、日本は実質GDP比で約

0.09%の交易損失が生じるとしている。これは米国やユーロ圏と同程度だが、 欧米と異なり日本が輸出価格を抑制していることなどを踏まえると、一次産品 価格の上昇による実質所得の海外移転は欧米に比べ大きくなる可能性がある との見方を示している。

報告書では、一次産品の「価格上昇が長期化すれば、輸入国でのインフレ 懸念を高めるとともに、輸入国からの実質所得の流出が進むため注視が必要 だ」と警戒感を示している。

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