短期市場:レポ金利上昇、金融機関が期末資金手当てを当日まで残す

短期金融市場では、当日スタート物のレポ (現金担保付債券貸借)金利が上昇した。四半期末を越える調達コストが実質的 な上限である日銀補完貸付金利(ロンバート型貸出=0.75%)付近で高止まりし ていたため、当日まで資金手当てを残す金融機関が比較的多かった。日本銀行は 対応策として、午前と午後の2回にわたって、即日の資金供給オペを実施した。

午後零時30分に公表された東京レポ・フィキシングレートは、当日スター トの翌日物(T+0)が前週末比14.2ベーシスポイント上昇の0.686%と、3 月31日(0.750%)以来の高水準になった。朝方の無担保コール翌日物も、日銀 の誘導目標0.50%を大きく上回る0.6%台前半まで上昇する場面があった。

日銀が朝方実施した1回目の本店共通担保オペ4000億円(6月30日-7 月)の最低落札金利は0.67%と、3月31日以来の高水準を記録。三菱東京UF J銀行の小倉毅円資金デスクチーフは、「レート水準から見ても、レポ金利高の 影響が大きかった」という。

国債と資金を貸し借りするレポは、無担保のコールに比べて調達コストが低 くなるはずだが、実際は資金需給の引き締まりに応じて上昇しやすく、6月末越 えの翌日物は0.73%付近で高止まりしていた。銀行が資金繰りに慎重になると、 レポ市場まで資金が巡りにくくなる傾向がある。

最後はロンバート

四半期末ごとに決算を公表する国内銀行が増え、新BIS(自己資本比率) 規制を意識した資金運用の慎重化が生じやすい。また、6月末は外国銀行の中間 決算にも当たる。欧米短期金融市場に不安定感が残るなか、為替スワップ取引を 通じてドルの資金需要が円に波及しやすくなっている面もある。

通常は2、3日前に取引されるレポの資金手当てが当日まで残ると、無担保 コール翌日物の金利誘導にも影響を与える。日銀は四半期末前の早い時期から供 給オペを積極化していたが、「最後はロンバート貸出を利用できると考えて、当 日まで手当てを残す金融機関も結構多い」(東短リサーチ・寺田寿明研究員)と いう。

日銀は午後、2回目の本店共通担保オペ3000億円(6月30日-7月1日) を実施。準備預金は必要額を2兆円超上回る6兆9000億円まで膨らんだ。オペ の平均金利は0.633%と下げ渋ったが、レポの資金手当ては進展。無担保コール 翌日物は0.4%台半ばまで低下しており、「もともと流動性が著しく低下してい たわけでもなかった」(三菱東京UFJ銀行・小倉氏)という。

7月スタートのFB・日銀オペは0.57%

一方、取引のスタート日が7月に入っている短期国債市場や日銀の供給オペ では、6月末越えのプレミアム(上乗せ金利)がはく落し、金利が低下した。新 発FB525回債利回りは前週末比0.5ベーシス低下の0.57%に買われた。

期間が2週間程度の本店共通担保オペ5000億円(7月1日-15日)の最低 金利は、前回(6月30日-7月8日)より3ベーシス低い0.57%。3カ月程度 の同オペ8000億円(7月2日-9月26日)の最低金利は、前回の全店オペ(7 月1日-9月22日)より1ベーシス低下の0.57%だった。

金利先物は小動き

ユーロ円金利先物相場は小動き。原油高やサブプライム(信用力の低い個人 向け)住宅ローン問題に絡む欧米金融機関の損失拡大懸念で景気不安が広がる中、 あす発表される企業短期経済観測調査(日銀短観)の内容を見極めたいとの姿勢 が強かった。米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが日本国債 の格付けを「A1から「Aa3」に引き上げ、債券は買われたが、金先への影響 は限られた。

中心限月2009年3月物は前週末の清算値と横ばいの99.005で取引を始め、

99.010を挟んで99.005-99.015の狭いレンジを推移した。期先限月に影響を与 える2年スワップは1.20-1.215%程度と、前週末のレンジ1.20-1.23%内で取 引されている。

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