債券は堅調、株続落や年限長期化の買い―10年債は一時1.585%(終了)

債券相場は堅調(利回りは低下)。日経 平均株価が続落したことに加えて、この日は月末のため、年金基金などの投資 家が保有債券の年限を長期化させる買いを入れたことが相場を押し上げた。新 発10年債利回りは一時1.585%と、5月中旬以来の低水準を付けた。

AIGインベストメンツの横山英士ポートフォリオマネジャーは、「先週 末の米国債の上昇を受けて買いが入った。午後からは、月末恒例の年限長期化 の買いなどが入った影響が大きかった」と説明した。

東京先物市場で中心限月9月物は、前週末比8銭安の135円15銭で寄り 付いた。直後に135円13銭まで下げたが、その後は買いが増えて小幅ながら 上昇に転じ、その後は135円30銭付近で推移した。午後に入ると一段高とな り、取引終了前には135円51銭まで上昇。結局は22銭高い135円45銭で引 けた。9月物の日中売買高は2兆4729億円。

日経平均株価は続落。小幅反発で始まったが、次第に上値が重くなり、午 後に下げ幅をやや拡大。結局は62円98銭安い1万3481円38銭で終了した。

この日は昼休み中に、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サー ビスが日本国債の格付けを「A1」から「Aa3」に引き上げたと伝えられた。 いったんは買い戻しの動きが出たものの、円債相場への影響は限定的だった。

市場では、「日本国債格上げの影響は限定的」(DIAMアセットマネジ メント・山崎信人エグゼクティブファンドマネジャー)や、「格上げは意外だ ったが、市場のテーマになっていない」(AIGインベストメンツの横山氏) といった声が聞かれた。

新発10年債利回りは再び1.6%割れ

現物債市場で新発10年物の293回債利回りは、横ばいの1.61%で取引開 始。いったん0.5ベーシスポイント(bp)高い1.615%に上昇したが、その後は 緩やかに水準を切り下げ、午後2時過ぎに1.59%に低下。前週末に続いて

1.6%割れ。3時過ぎには2.5bp低い1.585%まで下げ、5月13日以来の低い 水準を付けた。その後は1.59%で取引されている。

中期債相場も堅調。新発5年債利回りは前週末比1bp低い1.175%で取引 されている。一時は1.17%まで下げた。

あすの短観、3日の10年債入札に注目

今週は重要イベントが目白押し。あす1日には企業短期経済観測調査(日 銀短観、6月調査)、3日には10年利付国債入札、海外では米雇用統計や欧 州中央銀行(ECB)定例政策委員会などが予定されており、全般的に取引は 手控え気味だった。

損保ジャパン・グローバル運用部の砺波政明グループリーダーは、日銀短 観に関して、「1-2週間前からある程度悪い数字が織り込まれている。よほ ど悪化しない限りは、相場への影響は限定的」との見方をしている。

ブルームバーグの事前調査では、業況判断DIは、大企業・製造業がプラ ス3、大企業・非製造業がプラス8と、いずれも今年3月の前回調査の実績 (プラス11、プラス12)から悪化が見込まれている。

一方、10年債入札について、みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコ ノミストは、表面利率は0.2ポイント引き下げの1.6%が現状では有力で、ネ ガティブな要因と指摘。ただ、相場の地合いが改善してきているため、「入札 自体がある程度低調でも、セカンダリー(流通市場)では買いを集めることに なると予想され、結局のところ大きな波乱はないだろう」とみている。

米株安・債券高-金融機関の減益拡大懸念で

27日の米国債相場は上昇。金融機関の減益拡大懸念が再燃し、株価が下落 し、投資家が比較的安全な投資先である米国債に買いを入れた。米株市場では 原油先物相場が初めて1バレル142ドル台まで上昇したことも市場心理を冷や し、ダウ平均株価は前日比106ドル91セント安の1万1346ドル51セントと、 2006年9月7日以来の安値で終えた。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回りは前日比6 bp低下して3.96%。週間ベースでは20bp低下と、2月29日以来の大幅低下 となった。

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