日本株(終了)日経平均は8日続落、輸出や金融売り-円高加速も嫌気

週明けの東京株式相場は、日経平均株価 が昨年11月13日以来の8日続落。米景気の先行き不安を背景に、ソニーやト ヨタ自動車など輸出関連株中心に売られ、ミレアホールディングスや大和証券 グループ本社などの金融株も安い。午後中ごろ過ぎから、外国為替市場で円 高・ドル安の動きが強まったことを嫌気し、株式市場でも取引終了にかけて輸 出株が下げ幅を広げた。

日経平均株価の終値は前日比62円98銭(0.5%)安の1万3481円38銭。 終値での1万3500円割れは4月18日以来、約2カ月半ぶり。TOPIXは同

0.58ポイント(0.04%)安の1320.10。東証1部の出来高は概算で18億3402 万株、売買代金は2兆988億円。値上がり銘柄数は796、値下がり銘柄は816。 業種別33指数は17業種が上昇、16業種が下落。

ちばぎんアセットマネジメント運用部の長壁啓明ファンドマネージャーは、 「米国景気の落ち込みにより、輸出企業の業績環境がどの程度悪化するか、現 時点では見極め切れない」と指摘。また、米金融不安が長引く可能性が意識さ れてきており、「グローバル投資家は金融株を投げ売りしている」(同氏)と いう。

午前の日経平均は45円高、午後は円高進行が逆風に

この日の日経平均は、朝方の取引開始直後から前週末終値(1万3544 円)を挟んでもみ合った。週後半に米雇用統計の発表や欧州中央銀行(EC B)理事会の開催を控え、「警戒感は根強く、持ち高を傾けにくい」(立花証 券の平野憲一執行役員)との声が聞かれた。その後も方向感に欠く動きが続い たが、午前10時半過ぎからじりじりと値を切り上げ、午前は45円高の1万 3589円で取引を終えた。

昼休み時間帯に、米系格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サー ビスが日本政府の円建て国内債券(日本国債)の格付けをA1からAa3に引 き上げたことを受け、午後には為替市場で円が買い進まれた。円相場は対ドル で一時、1ドル=105円76銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)付 近まで円が値を切り上げ、約3週間ぶりの高値を付けた。為替採算の悪化懸念 が高まり、ソニーやトヨタ、ホンダ、京セラなど輸出株が下げを広げ、株価指 数を押し下げた。

日経平均は8日続落し調整色が強まっているものの、世界的に見ると日本 株の底堅さが際立つ。日本株が年初来安値を付けた3月17日から先週末6月 27日までの各国主要株価指数の騰落率(現地通過ベース)を見ると、日経平 均の15%高に対し、米ダウ平均は5.2%安、英FTSE100指数は2.1%高、 独DAX指数は3.9%高、香港ハンセン指数は4.5%高、上海総合株価指数は 28%安、インドSENSEX30指数は6.8%安となっている。「米住宅ローン 問題の影響度が相対的に小さい上、インフレ抵抗力の強さも評価されている」 (日興コーディアル証券の小林久恒シニアマーケットアナリスト)格好だ。

ダウ平均は弱気相場目前

前週末27日の米株式市場は、ダウ工業株30種平均が前日比106.91ドル (0.9%)安の11346.51ドルで終了。昨年10月に記録した最高値からは

19.9%下落し、弱気相場突入の目安となる2割下落が目前に迫った。損失拡大 懸念を背景に、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AI G)や証券のメリルリンチなどに売りが膨らみ、S&P500種株価指数の金融 株指数は5年ぶり安値を記録。原油相場高が嫌気され、S&P500種消費関連 株は03年以来の安値まで下げた。

米企業収益を巡っては、ブルームバーグがまとめたアナリスト予想による と、S&P500種に採用されている企業の第2四半期(4-6月)の利益は平 均で11%減、1週間前は8.9%減が予想されていた。USAAインベストメン ト・マネジメントの株式投資バイスプレジデント、ロン・スウィート氏による と、「企業利益に関するニュースからは、第2四半期が予想よりも悪い結果に なることがうかがえる。エネルギー価格や銀行の評価損、景気減速など悪材料 も根強く残っている」という。

高島屋は連日安値、再編期待で鉄鋼に買い

個別では、08年5月期の業績予想を下方修正したクリードが一時ストッ プ安まで売り込まれた。消費者の生活防衛意識が高まっており、3-5月期 (第1四半期)の連結純利益が前年同期比1.4%減となった高島屋は反落し、 連日で年初来安値を更新。古河電池やFDK、NECトーキン、ジーエス・ユ アサといった自動車向け電池関連も安い。

半面、原油や貴金属相場の上昇を背景に、業績への恩恵期待から新日本石 油や国際石油開発帝石ホールディングス、三菱商事など資源関連株に資金が向 かった。新日本製鉄やJFEホールディングスなど鉄鋼株も上昇。鉄鋼最大手、 欧州のアルセロール・ミタルが英・オーストラリア系の鉄鉱石大手リオ・ティ ントの買収合戦に参戦することを検討中と英FT紙オンライン版で伝わり、 「鉄鋼業界における世界的なM&Aが活発化するとの思惑が働いた」(ちばぎ んアセットの長壁氏)。

東京電力や東京ガスなどの電気・ガス株、日本水産やJTなど水産、食料 品株といった景気動向に左右されにくいディフェンシブ関連株も高い。08年 6月中間期の連結営業利益が会社予想を上回る見通しと、28日付の日本経済 新聞朝刊が報じたアサヒビールが小反発。同業のサッポロホールディングス、 キリンホールディングスにも買いが波及した。販売管理費の抑制が奏功し、3 -5月期の連結営業利益が前年同期比4.6%増となったイズミ、09年3月期の 業績予想を上方修正したTOKAIも上昇。新型太陽電池の量産化への期待が 高まった昭和電工、藤森工業などが午後に急伸した。

マザーズとヘラクレスは連日の算出来安値

国内新興3市場は、ジャスダック指数が前週末比0.82ポイント(1.3%) 安の60.92と続落。東証マザーズ指数は6.53ポイント(1.2%)安の540.35、 大証ヘラクレス指数は8.25ポイント(0.9%)安の907.34とそれぞれ8日続 落。マザーズとヘラクレス指数はともに連日で算出来安値を更新した。

株式の公募・売り出しを発表した日本風力開発がストップ安比例配分。08 年9月期の半期報告書の提出が遅延すると発表し、ジャスダック証券取引所が 7月1日からを監理ポストに割り当てるカウボーイが急落。半面、米マイクロ ソフト社とオンライン販売サイトの構築・運営を一括受託する契約を結んだと 発表したイーコンテクストがストップ高で比例配分された。08年8月期の利 益予想を上方修正した暁飯島工業もストップ高まで買い進まれた。

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