円が対ドル3週ぶり高値、ムーディーズが日本国債格上げ-105円台後半

東京外国為替市場では、欧州勢が取引に参 加し始める午後の時間帯から円買いが再び強まった。米格付け会社ムーディー ズ・インベスターズ・サービスが東京時間の正午前後に、日本国債の格付けを 引き上げたと発表して以来、円が少しずつ買い進まれる展開となっている。

午前の取引では1ドル=106円10銭から106円45銭で推移していた円相場 は、午後から上昇幅を拡大。相場は前週末つけた高値を突破し、一時、1ドル =105円62銭(ブルームバーグ・データ参照、以下同じ)と今月9日以来、3 週間ぶりに円高値を更新した。円は対ユーロでも一時、1ユーロ=166円83銭 と、同19日以来、1週間ぶり高値水準まで達している。

ムーディーズは日本国債の格付けを「A1」から「Aa3」に引き上げた 理由について、「継続的な財政引き締めあるいは再建の取り組みへの期待、およ びデフレのマイナスの効果のなだらかな低減を背景としている」(シニアバイス プレジデントのトーマス・バーン氏)と説明した。

ソシエテ・ジェネラル銀行外国為替営業部長の斉藤裕司氏は、ムーディー ズの日本国債格上げについて、「すごい意外感があった。何の前触れもなかった し、福田政権がそれほど財政再建にアグレッシブ(積極的)という印象もない。 増税のタイミングも先送りと言っているし、このタイミングは違和感がある」 と話す。

ムーディーズの発表直後のドル・円相場は、円高にこそ進んだものの、上 昇幅は20銭程度と限定的だった。バークレイズ銀行チーフFXストラテジスの 梅本徹氏は、ムーディーズの格付けが「そもそもおかしかったし、最近のサブ プライム(信用力の低い個人向け住宅ローン)など、そういうことで言えば日 本の状態は相対的に悪くない」と指摘していた。

「ただ、サプライズはサプライズで、例えば日本に資金を入れたいという 人がいるとすると、1ノッチ上がったという既成事実はあるので、機関投資家 などはお金を入れやすくなる」(斉藤氏)。実際に、円相場は欧州投資家の参加 が増え始める午後3時過ぎごろから円買い基調が一段と強まっている。

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