為替ボラティリティ、99年以降で最大低下-ドル安鈍化で介入の公算小

今年4-6月(第2四半期)の為替市場で のボラティリティ(変動性)は1999年以降で最大の低下を示した。主要な中央 銀行がドル相場の支援に動く機会は減りそうだ。

JPモルガン・チェース算出のドル・オプションのインプライドボラティリ ティ指数は同四半期に2.38ポイント低下して10.11%。下げ幅は1999年第 2四半期以来で最大だった。このドル・オプションはユーロと円、英ポンド、ス イス・フラン、オーストラリア・ドル、カナダ・ドルに対するもの。

ドルは主要貿易相手国通貨に対し、過去5年で25%下落。それでもボラテ ィリティの低下はゴールドマン・サックス・グループやオーストラリア・ニュー ジーランド銀行(ANZ)などにとって、中銀が外国為替市場への介入を回避す ることを示唆する。

7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は4月11日の声明で、「主要通 貨において時として急激な変動があり、経済や金融の安定へ与え得る影響につい て懸念している」と表明。これを受け、ボラティリティは低下した。

ゴールドマンのストラテジスト、ジェンズ・ノードビグ氏(ニューヨーク在 勤)は、1ユーロに対して「1.60米ドル付近で介入が近くなると考えていた」 が、「最近の出来事を踏まえ、1.65ドルに到達するまで実施は近くないと思う」 と語った。

ユーロの対ドル相場は先週1.2%上昇。週末は1ユーロ=1.5794ドルだっ た。ドルは6通貨で構成するバスケットに対し、3月31日以降0.7%上昇し、 06年9月30日に始まった16%下落が止まった。インターコンチネンタル取引 所(ICE)のドル指数は先週末に72.324と、3月31日の71.802を大きく 上回った。ドル安阻止で最後に中銀が協調介入したのは1995年。

ブルームバーグ・ニュースがストラテジストら46人を対象に実施した調査 の中央値によれば、ドルの対ユーロ相場は9月末までが1ユーロ=1.54ドル、 対円は1ドル=104円がそれぞれ見込まれている。先週末終値は同106円13 銭だった。

ボラティリティ上昇は経済見通しを困難にし、金融政策に影響を与え、企業 にはコスト削減で対応する余裕を与えない。このため、G7は為替の急激な変動 を回避しようとする。ドル安はまた、原材料価格の上昇を引き起こし、原油や銅、 鉄鉱石が過去最高値を付けた。

ANZ銀行の為替ストラテジスト、トニー・モリス氏(シドニー在勤)は「政 策当局者らは外国為替市場での安定向上を図ってきているが、成功した。商品相 場の上昇が続かないよう、ドルの安定を必要としている」と述べた。

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